今回ご紹介するのは2019年11月9日に発売されたIntel社「Core i9-9900KS=9900KS」です。
Core i9「9900KS=SPECIAL EDITION」は2018年10月20日に発売された「9900K」の強化版です。
簡単に言えば、「全コア5GHz」で動作するといったコアゲーマー向けのメインストリーム向けの最強CPUです。
以前に「9900K」をレビューしましたがゲーム向けとしてはパッとせず性能はワンランク格下のCore i7「9700K」に負けてしまいました。
「9900K」はゲーム向けというよりも動画編集やグラフィックデザイン、解析などが得意としたクリエーター向けのCPUといった感じです。
過去レビュー
【極めるゲーマー9900K】intel社Coffee Lake-S Refresh「Core i9-9900K」をレビュー
【新世代!9700K】intel社Coffee Lake-S Refresh「Core i7-9700K」をレビュー
今回の「9900KS」はレンダリング重視「9900K」とゲーム重視「9700K」を併せた「良いとこ取り」の最強CPUが誕生する! それでは「Core i9-9900KS」をレビューしたいと思います。
「Core i9-9900K」ってどのくらい凄いのか?!
「9900KS」と「9900K」の大きな違いはベースクロックが「0.4GHz」分だけパワーアップしています。
また「0.4GHz」分だけでTDPが「95W」から「127W」に大きく引き上げられています。
えっ?!これだけの違い?!と思ってしまい筆者も不安が募ります。
既に「9900K」をお持ちの方が、わざわざ「9900KS」に乗せ換えるメリットがあるか気になるところです。
簡単にスペック表を作成しました。
CPU | core i9 9900KS | core i9 9900K | core i7 9700k | core i7 8086k | core i7 8700k | Ryzen 7 2700X |
コア数 | 8 | 8 | 8 | 6 | 6 | 8 |
スレッド数 | 16 | 16 | 8 | 12 | 12 | 16 |
ベースクロック | 4.0GHz | 3.6GHz | 3.6GHz | 4.0Ghz | 3.7Ghz | 3.7Ghz |
ブーストクロック | 5.0Ghz | 5.0Ghz | 4.9GHz | 5.0Ghz | 4.7Ghz | 4.35 Ghz |
L2 cache | 1.5MB | 1.5MB | 2MB | 1.5MB | 1.5MB | 4MB |
L3 cache | 16MB | 16MB | 12MB | 12MB | 12MB | 16MB |
対応メモリ | DDR-2666 | DDR-2666 | DDR-2666 | DDR4-2666 | DDR4-2666 | DDR4-2933 |
TDP | 127W | 95W | 95W | 95W | 95W | 105W |
「9900KS」は「9900K」以上に「高い消費電力と発熱」が発生しやすくなります。
発熱対策として十分に冷却性能が高い「水冷式CPUクーラー」を用いることをオススメします。
開封の儀






内容物(9900KS、マニュアル)
外観


「Core i9-9900KS」のスコアを検証
【CPU】Core i7 「9900KS」
【マザーボード】「ROG MAXIMUS XI FORMULA」
【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×4/32GB」
【GPU】「ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING」
まず最初は「CPU性能」を見てみます。
Cinebench R15ー「CPU」
「シングル・マルチスレッド」
「CPU別」
「シングルスレッド」は大して伸びてませんが「マルチスレッド」では「9900K」よりも約4%ほどパワーアップしてます。
次は「3D MARK」を見てみます。
「GPU」は「2080Ti」を用いてCPU別に並べてみます。
CPU別スコア
「9900KS」は「9900K」と比べ大きく差は開いていませんが全勝しました。
ディビジョン2-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「ディビジョン2」では「9900K」よりもスコアを伸ばしました。
体感的にも「9900K」よりも軽快な印象を持ちました。
SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「4K」では「9700K」と比べ大負けしましたが「フルHD」では何とかメンツを保ちました。
RISE OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
3つのCPUに大きな差はありません。
デウスエクス マンカインド・ディバイデッド-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「9900KS」が全勝ですが大きな差はありません。
strange brigade-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
3つのCPUに大きな差はありません。
ゴーストリコン ワイルドランズ-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
3つのCPUに大きな差はありません。
以上スコアでした。
「9900KS」は「TDP」が「127W」に引き上げたもののスコアに大きく反映することはないのが残念でした。
ただ動画編集からゲームまで得意分野が幅広くなったことは確かです。
オールマイティーな「9900KS」は現時点では一番、取り扱いやすいCPUと言えるでしょう。
使ってみた感想
一通りゲームをしたところ体感的には「9700K」の上位モデルといった印象がありました。
「9900K」では少々カクツキが起きるシーンが「9700K」のように動作が安定していました。
「CPU温度」ですが簡易空冷クーラー(240mm)を用いてるせいか、思ったよりも温度は高くならず「40~50℃」に安定しているので大型空冷か簡易空冷クーラーをオススメします。
良かったところ
❶動画編集からゲームまでオールマイティーな超越した有能CPU!
❷簡易水冷クーラーであれば通常範囲の使用での熱暴走は心配無用!
❸「RTX2080Ti」と相性が良い!
残念な点、注意する点
❶「9900KS」と比べゲーム性能は優れるがレンダリング、動画編集、解析などの性能差は大差ないです。
❷もともと「ワットパフォーマンス」が悪いのでゲーム用として使いたいのであればCore i7「9700K」をオススメします。
総評
今回の「9900KS」はレンダリング重視「9900K」とゲーム重視「9700K」の良いところを併せた最強のCPUだと思います。
筆者は主にゲーム重視に注力しているので「9900KS」は非常に軽快で快適です。 価格は「8万円」近いですが満足しています。
これから新規で最上位CPUを搭載した自作PCを構築したいのであれば間違いなく「Core i9-9900KS」をオススメします。
二刀流!「Core i9-9900KS」でハイパフォーマンスをご堪能あれ!
お目通し戴き、ありがとうございました。
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