新世代は旧世代を大きく超えよ

科学技術は日進月歩の世界です。特にテレビ、オーディオ、コンピューター関連の機器は急速に加速しています。 新世代、旧世代のそれぞれの製品の特長を見い出し参考になれば幸いでございます。

【省エネ8コアはハイエンドクラス並?!】「Ryzen 7 5700G」と「Core i9-11900K」の比較検証!

 

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今回ご紹介するのは2021年8月6日に発売されたAMD社 新型APU「Ryzen 7 5700G=以下、5700G」です。

 

前回のレビューはAPU(GPU内蔵プロセッサー)として各スコア検証を行いました。

 

Vega編はこちら!

今回は「CPU部」としての性能は、どのくらいなのか検証していきます。

 

比較するスペックは以下の通りです。

CPU

Ryzen 7 5700G

core i911900K

Ryzen9 5950X

コア数 8 8 16
スレッド数 16 16 32
ベースクロック 3.8GHZ 3.5 GHz 3.4 GHz
ブーストクロック 4.6GHz 5.3 GHz 最大 4.9 GHz
L3 cache 16MB 16 MB 64 MB
対応メモリ DDR4-3200 DDR4-3200 DDR4-3200
PCI Express PCIe 3.0 PCIe 4.0 PCIe 4.0
TDP 65W 125W 105 W

「11900K」と比べて「クロック」「TDP」「PCI バージョン」に違いがあります。

 

いかに「5700G」が優秀かを証明するために「11900K」と比較検証してみます。

Ryzen 7 5700G」のスコア検証(CPU部)

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PC構成は以下の通りです。 

 

【CPU】AMD社「Ryzen 7 5700G」「Ryzen 9 5950Xintel社「Core i9-11900

 

マザーボード】「ROG Strix X570-I Gaming」「ROG STRIX Z590-I GAMING WIFI

 

【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×2/16GB」

 

GPUASUS社「ROG-STRIX-RTX3090-O24G-GAMING

 

PSUクーラーマスター社「V850 SFX GOLD

 

【CPUクーラー】ASUS社「ASUS RYUO 240mm

 

「SAM=Resizeable BAR」に設定しています。

 

今回は新たにベンチタイトルとして「zombie army 4」を追加しました。

 

3D MARK

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CPU別スコア

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「3D-MARK」では「5700G」は「11900K」よりもスコアが高い結果になりました。

 

同じ「8コア16スレッド」と比較して消費電力が非常に高い「11900K」で有名ですが省エネ「Ryzen 7 5700G」の方がワットパフォーマンスが良いです。

 

「zombie army 4」-「デフォルト設定」

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 「平均フレームレート」

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「11900K」が僅か差で勝りますが「5950X」とほぼ同等のパフォーマンスになりました。

 

アサシン クリード ヴァルハラ」-「デフォルト設定」

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 「平均フレームレート」

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「5950X」が圧勝です。

 

「WQHD」では「11900K」と同等のスコアですが「4K」となると「60fps」には届きませんでした。

 

ファークライ5」-「デフォルト設定」

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「平均フレームレート」

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「5700G」は「フルHD」「WQHD」がほとんど伸びていません。

 

ところが「4K」では大差ない結果となりました。

 

ディビジョン2-「デフォルト設定」

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「平均フレームレート」

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 「フルHD」では「11900K」よりも低いスコアですが「WQHD」「4K」では同等のスコアになりました。

 

ゴーストリコン・ブレイクポイント-「デフォルト設定」

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「平均フレームレート」

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「5950X」には及びませんが「11900K」よりも高いスコアになりました。


SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」

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「平均フレームレート」

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 「フルHD」「WQHD」では「5950X」が頭一つ抜けていますが「4K」ではほぼ同等のスコアになりました。

 

RISE OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」

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「平均フレームレート」

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 「SHADOW OF THE TOMB RADER」と同様に「フルHD」「WQHD」では「5950X」が頭一つ抜けていますが「4K」ではほぼ同等のスコアになりました。

 

デウスエクス マンカインド・ディバイデッド-「デフォルト設定」

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「平均フレームレート」

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僅か差で「5950X」が高いスコアになりました。

 

ところが「4K」では僅か差で「5700G」がスコアを伸ばしました。

 

strange brigade-「スケール150%」

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「平均フレームレート」

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 3つのCPUはほぼ同等のスコアになりました。

 

ゴーストリコン ワイルドランズ-「デフォルト設定」

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「平均フレームレート」

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「5700G」が「5950X」に圧勝しています。

 

シングル性能の強みが出たのか「フルHD」「WQHD」では「5700G」「11900K」が「5950X」を頭一つ抜いて高いスコアになりました。

 

消費電力

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「11900K」と比べて半分以上、少ない電力で「11900K」よりも高いスコアを出しています。

 

また「11900K」よりも発熱が少なく価格も安いのが最大のメリットです。

使ってみた感想

「5700G」をCPUとして使用した場合、ゲームもレンダリングも「11900K=134W」よりも少ない消費電力で「RTX3090」のポテンシャルを十分に引き出すことができました。

 

「5700G」の「8C16T」は少ない電力、発熱で効率よく稼働しています。

 

ハイエンドクラスのグラフィックボードは「5700G」で十分、対応できます。

 

用途は電気代を気にしながらも「4K」で高解像度でゲームやグラフィックなど使い果たしたい!

 

その様な場合「5700G」を用いてハイエンドグラフィックボードへ換装することをオススメします。

 

さらに言えばMini-Itxの超小型PCケースと組み合わせれば「PS5」よりも更に小さい弩級ゲーミングPCの構築が可能になります。

 

これで「11900K」はベンチマーク以外に使い道はなくなりました。

良かったところ

❶「11900K」と同じ「8C16T」でも「5700G」の方が省エネで熱量も少なくて、とても扱いやすいです。

 

❷メモリスピードは速いほどフレームレートが高くなります。 是非、試してみてください。

残念な点、注意する点

❶「5700G」を換装する際には「BIOS」の更新が必要です。

 

各メーカーからBIOSアップデートが配布されているので確認してみてください。

 

❷付属のクーラーを使用すると発熱量(85℃超)が高くなりフレームレートが少し落ちます。

 

もしも気になったら簡易水冷クーラーをご利用ください。

 

❸「Xシリーズ」と比べ「L3キャッシュ=16MB」が半分に減らされている。

 

消費電力を気にせずCPUのみでハイエンドグラフィックボードを動かしたければ素直に「5800X」など選んだ方が良いでしょう。

総評

「5700G」は「4750G」にCPU部が「Zen3化」して省エネかつハイパワーに進化し、とても扱いやすいCPUでした。

 

「8C16T」の強みがしっかり活かされてハイエンドVGAが安定して動作しました。

 

「5700G」はメインPCとして使用するならば若干、物足りなさを感じますが筆者個人的な感想を言えば「省エネ&ハイパワー」を両立したCPUは「5700G」が初めてな気がします。

 

なので超小型PCケース「A4-SFX」と相性が良く空冷CPUクーラーでも問題なく動作します。

 

日々、肥大化していく家庭用ゲーム機よりも更に小型化へ追求していくゲーミングPCの方が、とても魅力的です。

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肥大化した「家庭用ゲーム機」の置き場所がなく困っている方には「5700G」を搭載したゲーミングPCの方がずっとコンパクトです。

 

いっそのこと、「5700G」を導入して超小型ゲーミングPCの自作にチャレンジしませんか?

 

 

お目通し戴き、ありがとうございました。

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主な仕様

ソケット形状‐Socket AM4 

TDP-65W

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