今回ご紹介するのは2020年11月に プレオーダー受付開始したMini-Itx小型PCケースTHOR ZONE社「MJOLNIR」です。
読み方は「ソーゾーン」「ミョルニル」と読みます。
ラインナップは以下の通りです。
カラーバリエーションは「スチール」「ダーク」「ステルス」の3種類です。
価格は「340€」です。
その他「フロントマスク」「サイドガラス」「LEDストリップ」「垂直スタンド」など様々なオプションパーツを用意しています。
プレオーダー受付開始から約2年の歳月を経て筆者の手元に届きましたのでレビューしていきます。
- 2年は長かった・・・やっと届いた「MJOLNIR」
- 「MJOLNIR」の特長
- 開封の儀
- 外観
- 「MJOLNIR」をチェックする
- 使ってみた感想
- 良かったところ
- 残念な点、注意する点
- 総評
- 主な仕様
- 関連商品
- トレンドアイテム
2年は長かった・・・やっと届いた「MJOLNIR」
筆者がプレオーダーで購入したのは2020年11月です。
到着までに支払いの確認やオプションパーツに変更はないか色々なやり取りがありました。
それから、しばらく音沙汰もなく一年が過ぎました。
すると「順調に製作、出荷準備は進んでいる」とメールが来て、またしばらく音沙汰もなくなりました。
一年の歳月が過ぎていきます。
そして最近、突然、出荷致しましたとメールが来て、やっと筆者の元に「MJOLNIR」が届きました。
本当に「MJOLNIR」が届くか不安でした。
またプレオーダー受付するか分かりませんが欲しい方は日々、マークしておくと良いでしょう。
「THOR ZONE」のHPはこちら
本当に2年の歳月は長かったです。
「MJOLNIR」の特長
❶ケースの容量はわずか「9.7L」とMini-Itxケースの中で最もプレミアムかつハイエンド!
❷厚さ5mmのアルミニウムの固体ブロックから機械加工された美しいボディを実現!
❸CPUクーラーは51mmの空冷クーラーに対応 簡易水冷クーラーは120 / 240mm対応
❹グラフィックボードはNVIDIA社「GeForce RTX 3080 Founders Edition」が換装できる!
❺装甲&EMIシールドによるPCIeライザーケーブル4.0が標準装備
❻オプションにてRGBライティング「LEDストリップ」が装備できる!
❼左右レイアウトは自由自在!
開封の儀
外観
「MJOLNIR」をチェックする
手に取って見ると重量は軽いですが肉厚が「5mm」もあるのでボディ剛性がしっかりしています。
カラーはマットブラックで塗装表面が「サラサラ」してて質感が良いです。
比較対象が「Mini-Itx」極小ケースの「A4-SFX」を現役で愛用しているせいか少し大きいと感じました。
ちょっとサイズを見てみます。
左、DAN社「A4-SFX」・・・W112×D327×H200mm
左、Formd社「T1 v2」・・・W135×D335×H220mm
左、IQUNIX社「ZX-1」・・・W149×D330×H250mm
全高が「20cm」とMini-Itxケースの中では背が低いです。
それでは組み立ていきます。
最初に「4枚」のパネルを外します。
本体背面から「天板」を押し上げます。
各パネルには強力なマグネットが埋め込まれています。
パネルを外す際に工具は不要なので便利です。
同じ要領でサイドパネルを外します。
下部のフィルターは目が細かくてホコリなどシャットアウトします。
次に「フレーム本体」を取り出します。
背面にあるネジを「90度」回します。
「90度」回したら「フレーム本体」を手前に引きます。
「フレーム本体」はこんな感じです。
マザーボードとグラフィックボードを繋ぐ付属ライザーケーブルを取り付けます。
マザーボードを取り付けます。
「電源ユニット」を取り付けます。
ここで注意です。
「電源ユニット」を固定する際に「フレーム」と「ネジ穴」が干渉してネジが締められません。
よって最初に「フレーム」を外します。
電源ユニットの「ブラケット」を外します。
「ブラケット」に電源ユニットを取り付けます。
取り付けたら「フレーム本体」に固定します。
ここで注意です。
背面のネジを強く締めると「電源ユニット」が押し上げられて斜めになります。
原因は「上部」、「下部」にネジ穴がないことです。
「上部」のみで「電源ユニット」を支えているので取り扱いには注意してください。
対策としては「電源ユニット」が軽く固定されるくらいの力でネジを締めると良いでしょう。
「PCファン」を取り付けます。
「120mm」の「15mm厚」のPCファンがオススメです。
グラフィックボードはインテル社「Intel ARC A770 16GB」を取り付けます。
固定プレートでグラフィックボードを固定します。
オプションパーツ「LEDストリップ」を固定します。
最後に電源ユニットにケーブルを挿します。
そして完成!
電源スイッチは背面の小さなボタンです。
電源を入れると、こんな感じで光ります。
眩しすぎるので個人的にはライティングは消しています。
使ってみた感想
組み立て途中、ネジ穴と突起が干渉する箇所がいくつかありました。
普通のドライバーでは手が入らず届かなかったりするので特殊な精密工具(先端が伸び曲がる工具)が必須です。
特殊な精密工具が用意できないと1箇所に数時間取られることがあります。
組み立ては簡単そうで実は高難易度です。
製品自体はかなり高品質で美しいです。
高品質なだけに組み立てが難しいので思わぬところで傷を付けてしまうので細心の注意を払ってください。
最も気になるグラフィックボードのサイズの詳細です。
グラフィックボードサイズの図面では「全長322mm×厚み51mm」となっています。
ところが「RX7900XTXリファレンスモデル」のサイズは「287 x 123.2 x 51.25mm」となっています。
厚みは「51mm」とかなりギリギリですが「RX7900XTXリファレンスモデル」が換装できるのは最高に良いです。
良かったところ
❶AMD社リファレンスモデル「RX7900XTX」が換装できる!
外ケースとの隙間は「0.3mm」しかないので「RX7900XTX」を傷から守るためにもボディ全体に「マスキングテープ」を貼って換装することをオススメします。
❷工具レスで4枚のパネルを外せる。
❸ボディ剛性が高いです。
厚み5mmは剛性が高いだけでなく質感もプレミアムな仕上がりです。
今まで扱ってきたMini-Itxケースの中では一番、高品質かもしれません。
残念な点、注意する点
❶思わぬ箇所で突起などで干渉する。
対策として特殊な精密工具(先端が伸び曲がる工具)を用意すると便利です。
❷「120mmファン」を取り付けるフレームが紙のように薄く曲がりやすいです。
フレーム本体を持ち上げるときは「フロント」「リア」を持つようにしてください。
❸組み立てが終わり外ケースと嵌め合わせるときは水平にスライドしながら静かに収めてください。
立てて垂直に落とすと「ケーブル類」が外ケースと挟まって断線することがあります。
総評
「MJOLNIR」はクラウドファンディングから始まりました。
最初は製品自体の完成度はあまり良くなかったようです。
やはり干渉箇所、素材選定など課題が多く安全に使えないようでした。
未だ改良点はいくつかありますが、どうにか上級者には扱えるほどに製品の完成度が高くなりました。
このまま順調に改良を重ねて一般販売してほしいです。
さて今年も残りわずかとなりましたが、やっと来た相棒「MJOLNIR」と共に年を越していきます。
お目通し戴き、ありがとうございました。
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主な仕様
寸法 (高さ x 幅 x 奥行)・・・209 x 131 x 354 mm
重量・・・3.6kg
容量・・・9.7L