今回ご紹介するのは2024年9月20日に発売されたPlayStation PC「ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク以下、ラグナロク」です。
「ラグナロク」の価格はSTEAMにて7,590円で発売中です。
プラットフォームはPC版(STEAM)になります。
このレビューでは、ストーリーは一切省略し、「ベンチマーク」にフォーカスしています。
今回のベンチマークは、「最新グラフィックボード」を使って「4K解像度」で行いました。
「ラグナロク」に興味がある方にとって、このレビューが参考になれば幸いです。
システム要件
「推奨/最低」
OS・・・Windows 11 64-bit / Windows 10 (64bit必須)
プロセッサー・・・Intel Core i5-8600 / Intel i5-4670k Ryzen 5 3600 / Ryzen 3 1200 メモリー・・・16 GB / 8 GB
グラフィック・・・NVIDIA GeForce RTX 2060 Super / NVIDIA GeForce GTX 1060 AMD Radeon RX 5700 or Intel Arc A770 / AMD Radeon 5500XT or Intel Arc A750
ストレージ・・・ 190 GB 利用可能
ゲーム画面
デフォルト設定では、HUD(ヘッドアップディスプレイ)は常に表示されるわけではありません。
イベントポイントや戦闘シーンになると自動的に表示されますが、オプションで字幕などを非表示に設定することも可能です。
常時HUDが非表示のため、視界が広がり、ゲームの世界に一層没入しやすくなります。
道しるべに関しても、常に表示されるわけではありませんが、目的地に近づくと操作ガイドが表示されるため、迷う心配は少ないです。
2024.09.23:追記
ストーリーの途中で「羅針盤」を手に入れると、道しるべが常時表示されるようになります。
この機能も、設定で「非表示」にすることが可能です。
フィールドは比較的広いものの、オープンワールドではないため、道に迷う心配はあまりありません。
画質設定
❶ウルトラワイド対応「21:9」
ウルトラワイドモニターでプレイすると、通常の16:9モニターでは味わえない圧倒的な没入感を体験できます。
画面が広がることで、まるでゲームの世界に引き込まれるような感覚になります。
❷画質プリセットは4段階で調整可能です。
❸アップスケーリング対応( DLSS、FSR、XeSS)
アップスケーリング技術(DLSS、FSR、XeSS)は、 ゲームプレイ中のリアルタイムのグラフィックス処理において、高品質な画像を実現しつつ、パフォーマンスを向上させることができます。
ここで、アップスケーリング(DLSS)の違いを見てみます。
囲んだ枠を拡大して違いを見てみます。(デフォルト)
上「デフォルト」
下「DLSS・オン」
アップスケーリングの違いを比較すると、例えば「デフォルト」と「DLSS」を見比べると、わずかに紫色の葉のディテールがぼやけることがありますが、非常に細かい違いです。
実際、最近のアップスケーリング技術の進化により、違いを見つけるのが難しいほど高品質です。
それだけ「デフォルト」と比べても遜色ない画質が保証されているため、ぜひ試してみることをオススメします。
ベンチマークスコア検証
PC構成
【マザーボード】ASUS社「ROG STRIX X670E-I GAMING WIFI」
【メモリ】CORSAIR社「VENGEANCE DDR5, 6000MHz 32GB(16GBx2)」
【GPU】NVIDIA社「NVIDIA GeForce RTX 4090」
「NVIDIA GeForce RTX 4070 SUPER」
「NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti」
「リファレンスモデル版 RX7800XT」
【PSU】CORSAIR社「Corsair RM1000e」
【AIO】ASUS社「ROG RYUJIN II 240」
【Ver】GeForce 561.09
「Resizable BAR」は有効にしています。
テストは「ウルトラ」プリセットで行い、フレームレートの測定には「CapFrameX」を使用しています。
注意・・・「フルスクリーン=デフォルト設定」では解像度が「2560×1440」に変更できないため、「2560×1440解像度」での測定は省略しています。
「ラグナロク」は、デフォルト設定で「テンポラルアンチエイリアス」が適用され、アップスケーリングオプションとして以下、割り当ています。
「ネイティブ」・・・2160p
「クオリティ」・・・1440p
「パフォーマンス」・・・1080p
「DLSS / FSR」時は「フレーム生成」は「ON」にしています。
測定はゲーム冒頭から90秒間、直線的に進むシーンで行っています。
フレームレート(4K、WQHD、FHD)
「RTX4090」・・・「4Kデフォルト設定」で144fpsを超える圧倒的な性能を発揮します。
「DLSS」を利用すると若干フレームレートが低下しますが、依然として非常に高いパフォーマンスで快適なプレイが可能です。
ただし、「DLSS」の効果を体感しづらいため、「デフォルト解像度」でのプレイをオススメします。
「RTX4070 SUPER」・・・「RTX4090」同様、「DLSS」を使うと若干フレームレートが下がりますが、デフォルト設定で十分な性能を発揮します。
こちらも「デフォルト解像度」でのプレイがオススメです。
「RX7800XT」・・・「AMD」の最適化が光り、「FSR」を活用すると「4K」「WQHD」「フルHD」全ての解像度でフレームレートが約30%向上します。
体感できるほど滑らかなプレイが可能となるため、ぜひ試してみてください。
「RTX 4060Ti」・・・「ウルトラ」プリセットでは「ビデオメモリ不足」の影響で一部シーンでフリーズが発生します。
しかし、「4K」でのパフォーマンスは厳しいものの、「フルHD」では「デフォルト」で「60fps」を維持し、「DLSS」を利用することで「70fps前後」で安定したプレイが可能です。
早速プレイしてみる!
ゲームを始めると、まず「Steamアカウント」と「PlayStation Networkアカウント」のリンクオプションが表示されます。
異なるプラットフォーム間でシームレスに統合できるおかげで、ゲーム体験がとてもスムーズです。
特に、PC版で先行して利用できた設定が「PlayStation版」でも使えるようになったのは、非常に嬉しいポイントです。
「ラグナロク」のような人気タイトルを、PCとコンソールの両方で楽しめるのは、ファンにとって大きな魅力です。
期待通り、グラフィックの美しさは圧巻で、目を奪われます。
ゲーム内のムービーはリアルタイムで進行し、途中で「QTE(クイックタイムイベント)」が挟まれることがありますので、コントローラーを手放さないように注意が必要です。
油断していると、コマンド入力が遅れてゲームオーバーになることもあります。
キャラクターの鎧や毛皮のディテールが本当にリアルで、金属の質感が画面から伝わってくるような描写には驚かされました。
序章では、雪に覆われた美しい道を進んでいきます。
雪の質感や木々のディテールが本当にリアルで、プレイ中はその風景に引き込まれるほどです。
また、小さなボートに乗って、険しい岩壁に囲まれた狭い水路を進んでいくシーンも幻想的です。
霧を通して差し込む日光や水面に反射する周囲の景色が、ゲームの世界に一層の没入感を与えてくれます。
水面は穏やかで、周囲の環境を反射していて、リアルなライティングが没入感を高めています。
背景の間欠泉や豊かな植物に囲まれた自然環境も、冒険心をかき立てる完璧なフィールドです。
戦闘シーンはまさに映画のようで、思わず「QTE」を忘れてしまうほど夢中になります。
これぞ、PlayStationのPCタイトルが誇る美麗グラフィックシリーズの醍醐味であり、PCでこの素晴らしい映像美を体験できるのは、本当に贅沢な楽しみです。
プレイ感想
ゲームを始める前に気になったのは、解像度設定が「フルスクリーン」モードで「ネイティブ」「クオリティ」「パフォーマンス」といったオプションから選ぶ際、解像度が固定されてしまう点です。
もう少し柔軟に設定できればよかったと思います。
設定に関しては「DLSS」や「FSR」を前提としていますが、「NVIDIA社」の「RTX40シリーズ」を使用している方には、「デフォルト設定」でのプレイをオススメします。
特に、非常に高品質なグラフィックを堪能できるため、特別なチューニングをしなくても快適にプレイ可能です。
グラフィックの美しさには驚かされます。
ゲームが進むにつれて、次のステージがどのように描かれるのかが楽しみで、ワクワクが止まりません。
特に、冒頭の雪の質感は圧巻で、思わずゲームを進める手が止まり、景色を散策してしまうほどです。
ストーリーの展開や戦闘の爽快感も申し分なく、ステータスの強化やアイテム収集といったやり込み要素も充実しているので、長時間飽きずに楽しむことができました。
良かったところ
❶圧倒的なグラフィック・・・細部まで描かれたビジュアルは、キャラクターや環境のディテールが非常にリアルで、没入感が高いです。
「4K解像度」と「DLSS / FSR」による「アップスケーリング技術」の効果により、プレイヤーは美しい世界に引き込まれます。
❷深いストーリー・・・神話に基づいた物語がプレイヤーを引き込み、クレイトスとアトレウスの関係性が感動的に描かれている。
❸キャラクター成長とカスタマイズ・・・豊富なスキルや装備のカスタマイズによって、プレイスタイルに応じたキャラクターの成長が可能で、やりこみ要素が高いです。
❺戦闘システム・・・戦闘が非常にダイナミックで、爽快感があります。
残念な点、注意する点
❶高いシステム要件・・・高品質なグラフィックのため、PCのハードウェア要件が高く、快適なプレイには高性能なGPUが必須です。
❷PSNアカウントの必要性・・・ゲームをプレイするために「PlayStation Networkアカウント」が必要です。
総評
PC版「ラグナロク」は、最新のグラフィック技術を駆使し、美しい世界を描き出していますが、その分システム要件の高さがネックになることもあります。
しかし、戦闘システムの爽快感や、没入感あふれるストーリー、そして探索の楽しさなどを考慮すると、非常に満足度の高い作品です。
特に、AMD社の「RX7800XT」をお持ちの方には、FSR(FidelityFX Super Resolution)による「4K」から「FHD」までの大幅なパフォーマンス向上が体感できる点が魅力的です。
「FSR」を活用すれば、解像度を保ちながらフレームレートの向上が期待でき、滑らかなゲームプレイが楽しめます。
過去のタイトル「アサシンクリード ヴァルハラ」でも見られたように、「RADEONシリーズ」は「PlayStationタイトル」との相性が良い傾向があります。
NVIDIA社の「RTX40シリーズ」を超えるフレームレートを発揮することもあり、特に「RADEONユーザー」にとっては、「ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク」は非常に快適にプレイできるでしょう。
今こそ、「FSR」のポテンシャルを最大限に引き出し、美しい世界を存分に楽しんでみませんか?
お目通し戴き、ありがとうございました。
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