新世代は旧世代を大きく超えよ

科学技術は日進月歩の世界です。特にテレビ、オーディオ、コンピューター関連の機器は急速に加速しています。新世代、旧世代のそれぞれの製品の特長を見い出し参考になれば幸いでございます。当ブログでは、ウェブ広告を利用しています(景表法に基づく表示)

【最先端技術を堪能せよ!】インテル社 「Core Ultra 9 285K」をレビュー

今回ご紹介するのは2024年10月25日に発売されたインテル社  「Core Ultra 9 285K=以下、285K」です。

価格は115,800円(税込)です。

その他ラインナップは以下の通りです。(10月25日発売当初価格)

 

❶「Core Ultra 9 285K」・・・10月25日

 

価格・・・115,800円(税込)


❷「Core Ultra 7 265K」・・・10月25日

 

価格・・・78,800円(税込)

 

❸「Core Ultra 7 265KF」・・・10月25日

 

価格・・・75,800円(税込)

 

❹「Core Ultra 5 245K」・・・10月25日

 

価格・・・59,800円(税込)

 

❺「Core Ultra 5 245KF」・・・10月25日

 

価格・・・56,800円(税込)

 

スペックは以下の通りです。

CPU 285K 265K(F) 245K(F) 14900K
コア数 24 (8P+16E) 20 (8P+12E) 14 (6P+8E) 24 (8P+16E)
スレッド数 24 20 14 32
ベースクロック 3.7 GHz (P) 3.9 GHz (P) 3.6 GHz (P) 3.2 GHz (P)
ブーストクロック 5.5GHz (TVB) 5.5 GHz (TVB) 5.2 GHz (TVB) 6 GHz (TVB)
L2/L3 cache 36/40 MB 32/36 MB 26/24 MB 32/36 MB
対応メモリ DDR5-6400 DDR5-6400 DDR5-6400 DDR5-5600 / DDR4-3200
TDP 125W 125W 125W 125W

【注意】(F)は内蔵GPUはありません。

 

対応チップセットは「Intel Z890」で、新しいソケット「LGA1851」に対応しています。

「Core Ultra 9 285K」はどんな人向け?

「Core Ultra 200Sシリーズ」は、高性能なゲーム体験やハイスペックPC環境を求めるエンスージアストやゲーマーを主なターゲットとしています。

 

❶内蔵の頭脳(GPUとNPU)を搭載

 

内蔵GPU・・・映像処理を担い、軽量な作業やバックアップ用として機能。

 

ただし、性能は控えめで、外付けのハイエンドGPUを使用することが前提です。

 

内蔵NPU・・・AI処理をサポート。

 

リアルタイム画像処理やAI推論などで活躍しますが、こちらもメイン用途というより補助的な位置づけです。

 

❷省エネ設計 低発熱・高効率・・・旧世代と比べ、消費電力が削減され、効率的な電力利用を実現。

 

冷却性能が限られる環境でも安定した動作が期待できます。

 

❸新しい技術を採用 PCI Express Gen 5対応・・・最新規格への対応により、GPUSSDなどの拡張カードとの通信速度が大幅に向上。

 

❹内部設計の改良 シンプルで効率的なコア設計・・・論理コアを物理コア数に一致させることで、処理効率と消費電力を最適化。

 

「Thread Director」による動的なタスク割り当てにより、パフォーマンスを最大限に引き出します。

 

❺PコアとEコアの役割分担

 

Pコア(パフォーマンスコア)・・・重い処理やゲームなど、パフォーマンスが求められる作業を担当。

 

Eコア(効率コア)・・・軽量タスクやバックグラウンド処理を担当し、省電力性能を向上。

 

Ryzenシリーズを意識した拡張性 競合製品に対抗するための強みとして、拡張性の高さを実現。

 

多様なパーツに対応する互換性と設計が特徴です。

 

「Core Ultra 200Sシリーズ」を選ぶメリットは、最新技術による拡張性と省エネ性能を重視したCPUです。

 

圧倒的な性能向上こそないものの、以下の点が強みです。

 

・外付けGPUと組み合わせたハイエンドゲーミング環境の構築

 

・消費電力と発熱のバランスを追求した省エネ設計

 

・次世代規格対応による拡張性と将来性 また、最新規格にいち早く触れたい自作PCユーザーに特にオススメです。

 

例えば、最新メモリ規格「CUDIMM=超高速メモリ」を試す機会を提供する点が魅力的です。

 

性能面の懸念はあるものの、エンスージアストやゲーマーにとって興味深い選択肢と言えるでしょう。

開封の儀

外観

「Core Ultra 9 285K」のスコア検証

【CPU】インテル社  「Core Ultra 9 285K

マザーボードASUS社「ProArt Z890-CREATOR WIFI

【メモリ】CORSAIR社「VENGEANCE DDR5, 6000MHz 32GB(16GBx2)

GPUNVIDIA社「NVIDIA GeForce RTX 4090

PSU】CORSAIR社「Corsair RM1000e

【AIO】EK社「EK-AIO Basic 360

【Ver】GeForce 566.36

BIOS Ver】1101

ASUS Advanced OC Profile」(ASUS推奨オーバークロック設定)

 

「Resizable BAR」は有効にしています。 

 

3D MARK

CPU別スコア

Cinebench R23ー「CPU」

CPU別スコア

blender(V4.2.0)ー「CPU」

CPU別スコア

「フォースポークン」-「プリセットー最高」

「平均フレームレート」

Call of Duty: Modern Warfare 2」-「プリセットー極限」

「平均フレームレート」

「Horizon Zero Dawn」-「プリセットー最高」

「平均フレームレート」

「zombie army 4」-「プリセットーウルトラ」

「平均フレームレート」

アサシン クリード ヴァルハラ」-「プリセットー最高」

「平均フレームレート」

ファークライ5」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

ゴーストリコン・ブレイクポイント-「プリセットーウルトラ」

「平均フレームレート」

ディビジョン2-「プリセットー最高」

「平均フレームレート」

SHADOW OF THE TOMB RADER-「プリセットー最高」、「DLSSークオリティ」

「平均フレームレート」

デウスエクス マンカインド・ディバイデッド-「プリセットーウルトラ」

「平均フレームレート」

strange brigade-「プリセットーウルトラ」「スケール150%」

「平均フレームレート」

トータルスコア・ゲームスコア(3D MARK、R23、blender-省略)

以上 、「Core Ultra 9 285K」のスコアでした。

使ってみた感想

「Core Ultra 9 285K」のリリース当初は、マザーボードBIOSの成熟度が十分でなかったことが影響し、公開されたベンチマークスコアに対して期待を下回るという報告が相次ぎました。

 

しかし、今回のレビューではBIOSが最新のIntelマイクロコード「0x113」に更新された状態でテストを実施しました。

 

その結果、旧世代の「Core i9-14900K」と同等のゲーム性能を維持しながら、消費電力の削減とワットパフォーマンスの向上が見られました。

 

冷却性能の改善についても注目し、「Cinebench R23」を使用して高負荷時のCPU温度を見てみます。(設定:PL1=PL2=4095W無制限、室温12℃)

高負荷時の最高温度は「86℃」に達しましたが、その後「78℃前後」で安定する傾向が見られました。

 

インテル製CPUにありがちだった「爆熱」のイメージを刷新し、より「低発熱」かつ「省エネ」に進化したことを示しています。

 

次に、「サイバーパンク2077」を使用してゲーム中の「CPU温度」と「消費電力」を見てみます。

 

4K解像度」+「レイトレーシング&パストレーシング」を有効にした高負荷環境でテストした結果は以下の通りです。

CPU温度は常時「50℃台」をキープし消費電力は「50W前半」に抑えられ、同条件でのAMDRyzen 7 9800X3D」の「50W後半」と比較すると、省エネ性能で「285K」が優れていることが分かります。

 

【ゲーム専用から特化へ!】AMD 新世代ゲーム特化CPU「Ryzen 7 9800X3D」をレビュー

一方で、「ゲーム性能をメイン」とする場合、特に「FHD」や「WQHD」の解像度での使用では、性能がやや物足りないと感じる可能性があります。

 

この場合、ライバル製品であるAMD社の「Ryzen 7 9800X3D」の方が適しているでしょう。

 

しかし、「4K解像度での利用をメイン」とする場合には、グラフィックボードの性能依存度が高まるため、CPU性能への影響が相対的に小さくなります。

 

このようなシナリオでは、「285K」が持つ「レンダリング性能」や「クリエイティブ性能」の強みが活かされ、大きな選択肢となるでしょう。 

良かったところ

❶シングルスレッド性能の向上・・・「Core Ultra 9 285K」は、1つのタスクを素早く処理する能力が強化されています。

 

具体的には、パフォーマンスコアの効率(IPC)が約10%向上し、軽い作業やゲームのフレームレート向上に直結しています。

 

❷マルチスレッド性能の強化・・・24コア(8パフォーマンスコア+16効率コア)という構成により、「動画編集」や「レンダリング、配信」といった複数の作業を同時にこなす場面で圧倒的な力を発揮します。

 

特に、プロフェッショナル向けアプリケーションを活用するクリエイターにとって、頼もしいパートナーになるはずです。

 

❸最新プラットフォーム対応・・・「Z890チップセット」の採用により、「PCIe Gen 5.0」や「CUDIMM=超高速メモリ」といった最新技術に対応。

 

❹AI機能の統合・・・内蔵されたニューラルプロセッシングユニット(NPU)は、画像処理や音声認識などのAIタスクで活躍します。

残念な点、注意する点

❶高負荷時の電力消費・・・公称TDPは「125W」とされていますが、実際の高負荷時には「225~250W」に達することもあります。

 

電源ユニット選びには余裕を持っておくと良いでしょう。(出来れば1000W)

 

長時間の作業を想定する場合には、電力消費をしっかり把握しておくことが重要です。

 

❷冷却要件の増加・・・高負荷時には電力消費が高い分、発熱も大きくなります。

 

空冷クーラーでは対応しきれない可能性があり、効率的な冷却を目指すなら水冷システムの導入を検討する必要があるでしょう。

 

❸ゲーム性能の競争力・・・シングルスレッド性能は優秀ですが、「ゲーム特化型」の「AMD Ryzen 7000X3D」や「9000X3Dシリーズ」に比べると、コストや効率面で見劣りするかもしれません。

 

特に「FHD」や「WQHD」でゲームを楽しむ場合には、素直に「9800X3D」がオススメです。

総評

「Core Ultra 9 285K」は、「シングルスレッド」と「マルチスレッド性能」が見事にバランスされたプロセッサで、特に「動画編集」や「レンダリング」といった高負荷作業に最適です。

 

最新の「Z890プラットフォーム」の対応により、長期的な利用にも安心感があります。

 

ただし、電力消費(PL1=2=無制限設定)や冷却面での配慮が必要で、ハードウェア構成を十分に検討する必要があります。

 

また、ゲームに特化した用途ではAMD社の競合製品が選択肢として魅力的になるケースもあります。

 

「285K」は、特にクリエイティブな作業や生産性を重視するユーザーにとって、価値ある選択肢といえるでしょう。

 

一方、「ゲーム中心」の利用を考える場合は、他製品(AMD Ryzen 7000X3Dや9000X3Dシリーズ)との比較をしっかり行うことをオススメします。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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主な仕様

ソケット形状 -LGA1851

コア数-24コア(8P+16E)

クロック周波数-3.7GHz

最大動作クロック周波数-5.5GHz(TVB

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