新世代は旧世代を大きく超えよ

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【4K級の冷却力と描画性能!】玄人志向社「AMD RADEON RD-RX9070XT-E16GB/TP」をレビュー

今回ご紹介するのは2025年2月20日に発売された玄人志向社「AMD RADEON RD-RX9070XT-E16GB/TP=以下、RD-RX9070XTです。

「RD-RX9070XT」の詳細はこちら

 

価格は112,980円(税込)です。

スペックは以下の通りです。

GPU RX 9070XT RX 9070 RX 7900GRE RX 7900XT RTX 5070Ti RTX 5070
コア数 4096 3584 5120 5120 8960 6144
ベースクロック 2400 MHz 2070 MHz 1880 MHz 1880 MHz 2300 MHz 2160 MHz
ブーストクロック 2970 MHz 2520 MHz 2245 MHz 2245 MHz 2450 MHz 2510 MHz
メモリ 16GB 16GB 16GB 20GB 16GB 12GB
メモリ種類 GDDR6 GDDR6 GDDR6 GDDR6 GDDR7 GDDR7
バス幅 256-bit 256-bit 256-bit 320-bit 256-bit 192-bit
メモリ帯域幅 640 GB/S 640 GB/S 576 GB/S 800 GB/S 896 GB/S 672 GB/S
TDP 304 W 220 W 260 W 315 W 300 W 250 W

AMD社の新GPURadeon RX 9070 / 9070 XT」は、「1440p向け」の価格帯でありながら4Kゲーミングを狙える性能を持つモデルです。

 

「RDNA4アーキテクチャ」の改良により、「基本性能」・「レイトレーシング」・「AI処理」・「動画機能」・「省電力性」が大幅に向上しました。

 

*主な進化ポイント

 

❶「レイトレーシング性能」が従来比2倍に向上

❷「FidelityFX Super Resolution 4(FSR4)」によるAI超解像

❸新技術「OBB(Oriented Bounding Box)」による効率化

 

*OBB技術とは?

 

従来のバウンディングボックス(Bounding Box)は、オブジェクトを囲む単純な箱型の境界を作成するものでした。

 

しかし、OBBではオブジェクトの形状に合わせてボックスを回転・整列できるため、無駄な空間を削減し、より効率的な処理が可能になります。

 

「RD-RX9070XT」は、AMDの新アーキテクチャ「RDNA4」を採用した高性能グラフィックスボードのカスタムモデルです。

「2スロット設計」がもたらす静かなる巨体!

NVIDIA社の超高価格モデル「RTX5090」とはあえて競わず、「RD-RX9070XTは「112,980円」という現実的な価格で、快適な4Kゲーミングを実現します。

 

アーキテクチャ「RDNA4」と、AMD初のAIアップスケーリング技術「FSR4」の組み合わせにより、高いパフォーマンスと美しい画質の両立を可能にします。

 

さらに、シェーダーやアクセラレーターの進化によって描画性能が向上し、冷却設計や消費電力、拡張性に至るまで、バランスの取れた完成度が魅力です。

 

USB-Cポートの非搭載はやや惜しい点ですが、それを差し引いても、「価格・性能・安心感」を兼ね備えた“現実派ゲーマーにとっての最有力候補”と言える一枚に仕上がっています。

 

「2スロット設計」でありながら、高い冷却性能や丁寧な構造設計など、価格以上の付加価値がしっかりと感じられる仕上がりです。

 

RD-RX9070XTは「1440pゲーミング」に最適化されており、「RTX5070」と同価格帯で真っ向勝負を挑む立ち位置にあります。

 

「AIアクセラレーション」や「レイトレーシング性能」の強化に加え、「FSR4」による画質向上も大きな魅力です。

 

次世代タイトルへの備えとしても十分と言えるでしょう。

 

内部には、「4nmプロセス」のモノリシックな「Navi 48」を採用し、「電力効率」と「演算性能」の両面で優れたバランスを実現しています。

 

冷却面では、「トリプルファン構成」と「高性能ヒートシンク」を備えており、静音性や安定性にも配慮されています。

 

長時間のゲームプレイでも安心して使用できる仕様です。

「RD-RX9070XT」の特長

❶2スロット設計とは思えない冷却力!静かで頼れる三連ファン!

 

大型ヒートシンクと三連ファンで、静かにしっかり冷却します。

 

セミファンレスにも対応しており、無駄な動作音を抑えます。

 

❷高級感ある外観でスリムで引き締まったブラックボディ!

 

黒を基調としたシャープな筐体は、高級感があり、PCケースとの一体感も演出します。

 

❸「RDNA4」 × 「FSR4」がもたらす、次世代の描画体験!

 

最新アーキテクチャと「FSR4」により、「1440p〜4K」まで快適に動作します。

 

画質と性能のバランスも良好です。

 

❹実用性重視のポート構成ーDisplayPort×3+HDMI

 

必要十分なポート構成で、マルチモニターにも対応します。

 

USB-Cは非搭載ですが、価格を考えれば妥当です。

 

❺「OBB」によるシェーダー効率向上で、レイトレ性能も2倍に進化!

 

新技術OBBによって描画効率が向上し、レイトレーシング性能も従来比で2倍に進化しています。

 

❻ゲーマーにうれしい“ちょうどいい”価格帯!

 

「約11万円」で、「RTX5070Ti」と同等以上の性能を発揮します。

 

コスパ重視」のゲーマーに最適です。

 

SFF構築にも最適なバランス感!

 

省スペースでハイパワー!

 

2スロット厚・289mmの扱いやすいサイズで、小型ケースにも無理なく組み込めます。

 

❽信頼の日本製ファン&金属バックプレートで長期安定!

 

日本製ファンや高剛性パーツを採用しており、長期間でも安心して使える耐久性を備えています。

開封の儀

内容物

グラフィックボード本体

グラフィックボード取り付け手順書

外観

RADEON RD-RX9070XT」をチェックする

「RD-RX9070XT」は、三連ファンを備えた堅実な冷却設計が特徴の一枚です。


大型ファンとしっかりと組み上げられたヒートシンク構造からは、高性能GPUを安定して支える冷却能力へのこだわりが感じられます。

 

外観は、ブラックを基調としたシャープなデザインです。

 

スタイリッシュでありながら、プロフェッショナルな雰囲気を漂わせます。

サイズは289×111×41mmで、スロット厚は2スロットとスリムなため、小型PCとの相性も良好です。

 

早速、「ファン」を見てみます。

冷却ファンには、最大9枚のブレードを備えた「リングブレード設計」を採用しています。

 

「静音性」と「エアフロー」を両立しており、高い冷却性能を維持しつつ、動作音は最小限に抑えられています。

また、GPU温度をスマートチップが自動で検知し、必要に応じてファンの「オン/オフ」を切り替えるセミファンレス制御にも対応しています。

静かな環境を保ちながら、無駄のない冷却が可能です。

 

搭載されているのは、日本製の「デュアルボールベアリングファン」です。

耐久性に優れており、長時間の使用でも安心してお使いいただける信頼性の高い設計です。

 

高い冷却性能を実現しながら、動作音も最小限に抑えられます。

 

冷却面では、ヒートシンクに銅ベースを採用しています。GPUに直接触れることで熱を効率よく吸収し、パフォーマンスを安定的に支えます。

さらに背面には、高品質な金属製バックプレートを装備しています。

 

大胆に設けられた切り欠きが空気の流れを最適化し、内部のエアフローにも抜かりがありません。

 

基板の一部をあえて露出させた設計は、軽量化と冷却性能の両立を意識したものです。

洗練された金属フレームは、見た目に高級感をもたらすだけでなく、剛性も高く、自重による基板のたわみをしっかり防ぎます。

また、通気性を重視した「フロースルーデザイン」により、基板の約1/3を大胆に開放しています。

 

冷却効率を高めながらも、構造的にしっかりとした仕上がりです。

 

インターフェースは「DisplayPort×3」と「HDMI×1」を搭載しています。

ブラケット部分もブラックで塗装されており、黒系のPCケースとも相性が良く、見えない部分にもこだわりが感じられます。

電源は8ピン×2の構成です。

 

LEDライティングはあえて非搭載とし、装飾を最小限に抑えたミニマルなデザインに仕上げられています。

コストを抑えつつ、落ち着きのある佇まいが実現されています。

 

背面のバックプレートには、剛性の高いアルミニウム素材を採用しています。

 

基板の歪みをしっかりと防止し、長期間にわたって安定した使用が可能です。

 

そして何より、2スロットのシンプルな設計は「SFF(Small Form Factor)ファン」にとって理想的です。

 

ハイエンドクラスの性能を持ちながらも、コンソール機のように省スペースなリビングPCの構築を可能にしてくれます。

 

見た目の美しさだけでなく、細部まで実用性を追求した一枚です。

 

シンプルで品のあるPCを目指す方にとって、ぴったりの選択肢と言えるでしょう。

RADEON RD-RX9070XT」のスコア検証

【CPU】AMD社「Ryzen 9 9950X3D

マザーボードASUS社「ROG CROSSHAIR X870E HERO

【メモリ】CORSAIR社「CORSAIR DDR5-7200MHz DOMINATOR TITANIUM 48GB ブラック [24GB×2枚] 

GPU玄人志向社「RD-RX9070XT

PSU】CORSAIR社「Corsair RM1000e

【AIO】EK社「EK-AIO Basic 240」

【Ver】Adrenalin 25.3.1

 

「Resizable BAR」は有効にしています。

 

3D MARK

GPU別スコア

blender(V4.3.0)ー「GPU

GPU別スコア

モンスターハンターワイルズ」-「プリセットーウルトラ画質

「平均フレームレート」

黒神話:悟空」-「プリセットー超高画質」

「平均フレームレート」

「フォースポークン」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

Call of Duty: Modern Warfare 2」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

「Horizon Zero Dawn」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

「zombie army 4」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

アサシン クリード ヴァルハラ」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

ファークライ5」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

ゴーストリコン・ブレイクポイント-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

ディビジョン2-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

デウスエクス マンカインド・ディバイデッド-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

strange brigade-「スケール150%」

「平均フレームレート」

トータルスコア・ゲームスコア(3D MARK、blender-省略)

ゲーム中の消費電力(Watt)

 

高負荷時サイバーパンク2077 室温15℃

 

以上、「RD-RX9070XT」のスコアでした。

使ってみた感想

今回は『サイバーパンク2077』を使って、かなりハードな条件下でパフォーマンスをチェックしてみました。

 

プリセットは「オーバードライブ」、解像度はなんと「5K(5120×2160)」という設定です。(室温15℃)

 

GPUにとっては、まさに極限に近い環境となります。

この状態で冷却性能と処理能力を限界まで引き出してみたところ、結果は驚くべきものでした。

「2スロット仕様」でありながら、「GPUの最高温度」は「58℃前後」をキープします。

 

どれだけ負荷をかけても「60℃」を超えないという、見事な冷却性能を発揮してくれました。

 

ただし一方で、「GPUメモリジャンクション温度」は「90℃」近くまでじわじわと上昇していきます。

 

ホットスポット」もなんとか「80℃」を下回っていますが、ゲーム中は「GPU本体以外」のパーツにはやや熱がこもる印象です。

 

実際に「バックプレート」に触れてみると、しっかりと熱を帯びていました。



気になったので「サーモグラフィー」で温度を確認してみたところ、最も高いのは「GPU裏側」で「約70℃前後」でした。

 

なかなかの熱量です。

 

とはいえ、これはあくまで「5K・オーバードライブ」という、非現実的なほど高負荷な条件でのテスト結果です。

 

通常の使用環境ではここまで温度が上がることはまずありませんので、安心して使える範囲に収まっていると言えるでしょう。

 

その後、より一般的な「WQHD」環境に戻してベンチマークを取り直してみました。

「モンハンワイルズ」では「FSR」の最適化がうまく機能し、美しい描画と快適な動作を両立していましたが、「サイバーパンク2077」ではアップスケーリングを活用しても、「NVIDIA社製GPU」に一歩及ばない結果となりました。

 

タイトルによっては競合モデルを大きく突き放すほどのパフォーマンスを発揮する場面もある一方で、逆に少し届かない印象を受けることもあります。

 

常に安定して強い、というタイプのGPUではないようです。

 

実際のところ、「RTX5000シリーズ」のハイエンドモデルすべてに勝っているわけではないため、「RD-RX9070XT」1枚で数年間戦い続けるのは、やや厳しいかもしれません。

 

もし現在NVIDIA社の「RTXシリーズ」をお持ちであれば、タイトルによって使い分けるというのも、非常に現実的な選択肢になりそうです。

良かったところ

❶ 価格と性能のバランスが絶妙です!

 

「112,980円」という価格は、上位の「RTX5070Ti(15万円前後)」よりも約3万円くらい安価です。

 

それでいて、実際のパフォーマンス(COD、モンハンワイルズなど)では2%ほど上回る場面もあり、コストパフォーマンスは申し分ありません。

 

価格を抑えつつ高性能を狙いたい方にとって、まさに理想的な選択肢です。

 

❷ AI対応の「FSR4」を搭載しています。

 

ついにAMD社の「アップスケーリング技術」が「AI」に対応しました。

 

「FSR4」は画質の向上がはっきりと体感でき、特にシングルプレイヤーやスクリーンショット重視のゲーム体験では大きな武器になります。

 

❸ スリムで扱いやすい冷却設計です。

 

トリプルファンを搭載していながらもスリムな設計が採用されており、扱いやすさと冷却性能のバランスが取れています。

 

玄人志向「RD-RX9070XT」では最大温度が60℃未満に抑えられており、夏場の長時間プレイでも安心感があります。

 

❹ 消費電力が安定しており、「12VHPWR」も不要です。

 

従来通りの「8ピン×2」電源仕様を採用しているため、「12VHPWRケーブル」や「専用アダプター」は不要です。

 

既存の「700W電源」で、そのまま快適に運用できます。

 

❺「レイトレーシング」と「AI性能」も着実に進化しています。

 

「RDNA4世代」になったことで、旧世代は苦手とされていた「AIアクセラレータ」や「RTユニット」も大幅に刷新されました。

 

単なるスペック表以上に、実際のプレイ感でその進化を実感できます。

 

❻ 16GBのビデオメモリ(VRAM)で、しばらく安心です。

 

「VRAM」は「16GB」を搭載しており、レイトレーシングや高解像度ゲーミングにも対応しています。

 

長期的な使用にも耐えうる構成です。

 

「8GB」ではもう心許ないと感じていた方にとって、特に嬉しいポイントです。

 

オーバークロックにも強く、省電力です!

 

「OC耐性」も高く、「最大11%」のパフォーマンス向上が可能です。

 

それでいて消費電力は「233W」と効率的で、最新世代のPCパーツとの相性も抜群です。

 

❽ 驚くほど静かで、しっかり冷えます!

 

高負荷時でも「56°C程度」に抑えられており、ファンノイズはわずか「23.5dBA」です。

 

動作音が気になる方でも安心して使える、「静音性」と「冷却性」を兼ね備えています。

 

❾ 次世代アップスケーリング「FSR4」に対応しています。

 

「FSR4」は、画質とフレームレートを同時に高めてくれる次世代技術です。品質モードでは、まるでネイティブ解像度のような精細さを実現します。

 

❿ PCIe 5.0にも対応しています。

 

最新のPCI-Express 5.0に対応しており、今後登場するCPUやマザーボードとの相性も万全です。GPUの帯域を最大限に活かせる設計となっています。

残念な点、注意する点

❶ リファレンスモデルが存在しません。

 

展開はサードパーティ製のみとなっており、モデルによっては価格が想定以上に高くなる場合もあります。

 

「112,980円」は理想的な目安であり、実際の販売価格には若干の差が出ることもあります。

 

❷ メモリ構成が控えめに見える可能性があります。

 

16GB GDDR6(256bit)は十分とも言えますが、上位モデル(RX7900XTX 24GB / RX7900XT 20GB)や競合と比べると、スペック的にやや控えめに映るかもしれません。

 

ただし、実際の4Kゲーミングで支障を感じる場面は少ないのも事実です。

 

❸ 「FSR4」は処理負荷がやや高めです。

 

AIアップスケーリングを採用したことで、「FSR3.1」に比べてフレームレートは若干低下します。

 

特にレイトレーシングを有効にした際はその傾向が強いため、使いどころの見極めが求められます。

 

ベンチマークによっては「RTX4000シリーズ」に届かないこともあります。

 

一部のベンチマークでは、「RTX4070-S」に劣るスコアとなる場合があります。

 

ゲームタイトルによって相性の差が残っている印象です。

 

❺ DLSSとの比較では一歩及びません。

 

「FSR4」は確かな進化を遂げていますが、「NVIDIA社」の「DLSS」と比べると、「フレーム生成」のなめらかさやアップスケーリング精度ではまだ一歩及ばない印象です。

 

特に「DLSS3世代」との比較では、その差を感じることもあります。

総評

「RD-RX9070XT」は、「高性能」「AI対応」「コスパ良好」という3つの要素がしっかり揃った、非常に現実的なハイエンドGPUです。

 

確かに、「リファレンスモデル」の不在や「FSR4」の処理負荷といった懸念はありますが、それらを差し引いてもなお、「10万円前半」で「4Kゲーミング」を満喫できるという事実は、非常に大きな魅力です。

 

「RTX 5090に40万円以上も出せない…でも、妥協はしたくない!」

 

そんなわがままに応えてくれる選択肢、それがこの「RD-RX9070XT」です。

 

少し背伸びした価格で、ひとクラス上のゲーム体験を一緒に楽しんでみませんか?

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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主な仕様

サイズ-289×111×41mm

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