今回ご紹介するのは、2025年6月13日に発売されたRTX5060を搭載するASUS社「ASUS TUF Gaming A16 FA608UM、以下=(FA608UM)」です。
価格は259,800円(税別)です。【ASUS様より貸出提供】
「ASUS TUF Gaming A16 FA608UM」の詳細はこちら
「FA608UM」の特長
❶次世代パフォーマンス搭載
最大でAMD Ryzen 7 260とNVIDIA GeForce RTX 5060 Laptop GPUを搭載しており、最新ゲームも快適にプレイできます。
❷滑らかで美しい映像体験
165Hz・3ms応答の高リフレッシュレートディスプレイを備え、NVIDIA G-SYNCにも対応しています。
❸冷却性能も本気仕様
第2世代Arc Flow Fansとフルワイドヒートシンクが熱を効率的に排出し、静音性にも配慮されています。
❹打ちやすく操作しやすい
1.7mmの深いキーストロークと広めのタッチパッド、多彩なインターフェースを搭載しています。
❺アップグレードも自在
デュアルSSD&RAMスロットを備えており、長く使える構成に柔軟に対応できます。
❻堅牢で持ち運びやすい
MIL規格準拠の耐久性に加え、約2.2kgの軽さと90Whバッテリーによって外出先でも安心して使えます。
❼AI×Windows 11のサポート
Windows Copilotを搭載し、日々の作業やクリエイティブな作業をスマートに支援します。
❽ゲームも作業もスムーズに
最大1TBのPCIe Gen4 SSDと高速なDDR5メモリにより、マルチタスクも高速に処理できます。
開封の儀




内容物・・・FA608UM本体、ACアダプター、製品マニュアル、製品保証書
外観






「FA608UM」をチェックする
「FA608UM」は、TUFロゴが際立つデザインとメタリックな質感が目を引くゲーミングノートです。
シンプルながらも力強さを感じさせる外観で、金属のシャープな質感がスタイリッシュさを引き立てています。
特に目を引くのが冷却重視の設計です。
背面には大型の通気口がしっかりと配置されており、性能面だけでなく外観にも“タフ”を感じさせる仕上がりです。
ボディ素材(背面)は金属製で、落ち着いたメタリックカラーとTUFロゴのコンビネーションが非常に洗練された印象を与えています。
まさに、実用性とデザインの融合といえる1台です。
早速、画面を開いてみます。
これまで使っていた軽量なビジネスモデル「ZenBook SORA」と比べると、ヒンジの開閉にはややしっかりとした“手ごたえ”があります。
本体重量は約2.2kgとやや重めですが、その分、開閉時に本体が浮き上がらず、安定した操作感が得られます。
背面には幾何学模様と大型の通気口が並び、見た目にもゲーミングノートらしい個性をしっかり主張しています。
ノングレア仕様のディスプレイは光の反射を抑え、暗い場所でも視認性が良好です。
本体を手に取ると、やはり「2.2kg」という重量感はあります。
とはいえ、移動が不可能というわけではなく、「いざというときに持ち出せるサイズ感」ではあります。
ただし、頻繁に持ち歩く場合は少し覚悟が必要かもしれません。
その代わり、据え置きで使う分には、デスクトップのような配線のわずらわしさがなく、この1台でゲーミング環境がしっかり整うのは大きなメリットです。
次はカメラを見てみます。
「FA608UM」には、「207万画素」の赤外線(IR)カメラを搭載します。
ビデオ通話はもちろん、顔認証によるスムーズなログインや、ちょっとした撮影にも便利に使える万能カメラです。
キーボードを見てみます。
「FA608UM」のキーボードには、英字とひらがなが併記されており、視認性と使いやすさのバランスが絶妙です。
普段使いからゲームプレイまで、幅広く対応できる実用的なレイアウトです。
注目したいのは「W・A・S・D」キーです。
「半透明」のデザインでしっかり目立つ仕様になっており、ゲーマー心をくすぐるワンポイントになっています。
キーの打鍵感はやや硬めで、ストロークは浅めです。
カチッとした手応えがあり、指に心地よいリズム感をもたらします。
この感触がクセになる方も多いはずです。
また、「Armoury Crate」からライティングのカスタマイズも可能です。
自分だけの配色パターンに設定すれば、ゲームへの没入感もグッと高まります。



シルバーカラーを基調とした落ち着きのあるボディに、ライティングが映えてスタイリッシュさも抜群です。
話題のAIアシスタント「Copilot」にも対応します。
さらにうれしいのが、「Windows Copilot」に対応している点です。
専用キーをワンタッチするだけで、AIアシスタントをすぐに呼び出せます。
「Copilot」は、質問に自然な言葉で応えてくれるだけでなく、アイデア出しやタスクのサポート、文章作成まで幅広く対応します。
作業効率をグンと上げてくれる頼れるパートナーです。
「調べる・考える・まとめる」といった工程をAIが一気にサポートしてくれるので、日々のPC作業がよりスマートになります。
まさに、次世代の使い心地を実感できる機能です。
インターフェースを見てみます。


「FA608UM」は、普段使いからクリエイティブワークまでしっかり対応できる充実のインターフェース構成です。
高速データ転送や映像出力に対応する「USB 4.0(Type-C)」をはじめ、使い勝手の良さが光ります。
さらに「Power Delivery」にも対応しているため、外出先では大きな純正アダプターを持ち歩かずとも、PD対応のUSB Type-Cアダプターでスマートに給電が可能です。
荷物を減らしたい人には嬉しいポイントです。
サイドには「USB 3.2 Gen2(Type-A)」ポートを3つ備えており、マウスや外付けSSDなど、複数の周辺機器を同時に接続しても余裕のある構成になっています。
また、「HDMIポート」も標準搭載しているので、外部モニターやプロジェクターとの接続もスムーズです。
プレゼンテーションやデュアルディスプレイ環境の構築にも役立ちます。
一点注意したいのは、「microSDカードスロット」が「非搭載」なこと。
カメラのデータなどを取り込む場合は、「別途カードリーダー」を用意する必要があります。
本体の裏面には、2W×2のステレオスピーカーを内蔵します。


音質は標準的なレベルですが、ヘッドホンジャックも搭載しているので、こだわりのヘッドホンや外部スピーカーと組み合わせれば、よりリッチな音響も楽しめます。
ちょっとした音楽や動画の再生には内蔵スピーカーで十分、じっくり音を楽しみたいときは自分好みのオーディオ環境に切り替える、そんな使い分けがしやすい仕様です。
ノートPCの底面には、冷却効率を意識した通気口の配置や、細部にまでこだわった機能美が詰め込まれています。
以前に投稿した「G614PM」と比べて排気口が少なくなっているのが気になりますが後ほどサーモグラフィ画像にて検証済ですが、排熱に関しては、まったく問題ありませんでした。
シャープな質感の演出も相まって、見た目のスタイリッシュさと実用性がしっかりと両立されています。
こうした裏面の設計ひとつで、使っているときの安心感もグッと高まります。
「TUF Gaming A16シリーズ」では、第2世代 Arc Flow Fansに、「冷却力」と「静かさ」のバランスを両立するためのさまざまな工夫が詰め込まれています。
まず、ファンには「84枚」のメインブレード(羽根)があり、それぞれの先端には小さく曲げた部分(ベント)が追加されています。
風の流れがスムーズになり、無駄な空気の乱れ(乱気流)を抑えることができます。
さらに、「42枚」の小さな羽根を組み合わせた「2重構造」のファン設計により、ジェットエンジンのように空気をしっかり吸い込める構造になっています。
この改良により、以前のファンと比べて空気の流れが「約11%」向上しています。
それでいて、電力消費は「約16%」抑えられています。
つまり、より少ない電力でしっかり冷やすことができ、PC内部の高性能パーツを効率よく動かすことができます。
ファンを囲むパーツ(ファンシュラウド)には、シャーシ内部やマザーボードに空気を流すための小さな切り込みがあり、これが放熱をサポートします。
長時間ゲームをしても、基板上のパーツの熱をしっかり抑えてくれます。
最大で「3℃」ほど温度を下げられる効果があります。
背面には、大面積の「排気孔」を配置し空気の流れをしっかりと作り出すことで、全体の冷却力をさらに高めています。
ASUS社製ノートPCを使うなら、見逃せないのが「MyASUS」アプリです。
PCの状態チェックはもちろん、周辺機器の接続状況やオーディオ設定まで、さまざまな管理機能が1つにまとまっているのが魅力です。



UIも直感的でわかりやすく、PCに詳しくない方でもスムーズに使いこなせる設計になっています。
もっと自分好みにカスタマイズしたいなら、細かなチューニングを楽しみたい方にぴったりなのが、ASUS社純正の「Armoury Crate」です。
このアプリを使えば、
パフォーマンスモードの切り替え(ブースト調整)
ライティングのカラーやエフェクト設定(Aura Sync)
マクロの登録
壁紙や各種システム設定のカスタマイズ
など、まるで“専用OS”のように、自分だけの1台に仕上げることができます。
❶基本画面 ❷Aura Sync(ライティング)


❸システム設定 ❹GPUパフォーマンス


ちなみに、ライティングがうまく反映されないときの“コツ技”もご紹介しておきます。
「Aura Sync」でキーボードや底面の光がうまく連動しない場合は、以下の手順を確認してみてください。
「設定」→「バックグラウンドの照明制御」→「動的ライティングの背景コントローラー」
この順にチェックを入れると、ライティングが正しく反映されるようになります。
気になった方は、是非、一度チェックしてみてください、
きっと、自分だけの快適な使い方が見つかるはずです。
「FA608UM」のスコア検証
PCスペックは以下の通りです。
・OS・・・Windows 11 Home 64ビット
・プロセッサー・・・AMD社「Ryzen 7 260」
・GPU・・・NVIDIA GeForce RTX 5060 Laptop
・メモリー・・・32GB
・ストレージ・・・1TB
続いて、CINEBENCH 2024やゲームベンチマークによるスコアを簡単にご紹介します。
※詳細な検証結果は後ほど紹介しますが、ここではざっくりと性能の目安をつかんでいただければと思います。
「Cinebench 2024」
Cinebench R23ー「CPU」
3D MARK
GPU別スコア
GPU別スコア
CPU別スコア
「Horizon Zero Dawn」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
トータルスコア・CPU
トータルスコア・GPU
以上、「ASUS TUF Gaming A16 FA608UM」のスコアでした。
使ってみた感想
「FA608UM」は、ミドルクラスGPU「GeForce RTX 5060 Laptop」を搭載したゲーミングノートです。
正直、「最高画質で最新ゲームを快適にプレイするのは少し厳しいかも…」という不安がありました。
特に「WUXGA(1920×1200)」の高解像度では、「フルHD」ですら「60fps」を出すのは難しいのでは?と思っていましたが、実際にプレイしてみると、想像以上に滑らかで、快適そのものでした。
今回は、2025年6月12日に発売されたハイスピードアクション「Stellar Blade」を使用して、実際のゲーム性能を検証してみました(室温24℃)
設定は「最高画質」に加えて、「DLSS 4+フレーム生成ON」という贅沢な構成です。
「平均フレームレート」
WUXGA解像度でも、DLSS+フレーム生成OFFの状態で平均60fpsをしっかり超える快適な動作を確認できました。
フルHDに切り替えると、さらに余裕があり、動きも非常に軽快です。
また、フレーム生成ON(DLSS ×4)では、常時130fps前後で安定動作してくれました。
ただし、興味深いことに、フレーム生成を「OFF」にしたほうが体感として“より滑らか”に感じる場面がありました。
これはおそらく、ドライバやゲーム側の最適化による影響と思われますので、一度どちらも試してみるのがオススメです。
ディスプレイのクオリティも優秀です。
「FA608UM」には、16.0型のWUXGAディスプレイが搭載されています。
使用されているパネルは、発色が豊かで視野角にも優れる「IPS系」です。
以下のように、どの角度から見ても美しい表示が保たれます。
❶正面から
❷上から
色ムラやコントラストの乱れもなく、自然で落ち着いた色合いがしっかりとキープされており、映像コンテンツも快適に楽しめる仕上がりです。
黒の再現力もチェックしました。




黒の表現についても確認してみました。
さすがに有機EL搭載モデルほどの深い黒には届きませんが、暗いシーンでも潰れずに輪郭までしっかり描写されていました。
宇宙船の白い光も白飛びせず、細部まで繊細に表現されており、映画鑑賞でも十分に満足できるクオリティです。
ゲームの合間に映画を楽しむ、そんな贅沢な使い方にもぴったりな一台だと感じました。
冷却性能をチェックしました。
ハイパフォーマンスな構成だけに、GPU温度はやや高めになります。
とはいえ、キーボード周辺を実際に触ってみると“ほんのり温かい”程度で、不快に感じるような熱さはありません。
冷却ファンと内部設計がしっかりと機能している印象を受けました。
さらに、サーモグラフィで確認した温度分布は以下のとおりです。


・キーボード周辺・・・最大でも40℃未満
・裏面・・・最も高温な部分で46℃前後
室温24℃という環境で高負荷をかけた状態としては、かなり優秀な冷却性能が発揮されていることが分かります。
バッテリー性能もテストしてみました。
続いて、ACアダプターを外して、バッテリー駆動時のプレイも確認してみました。
設定は「デフォルト」のままで、「ecoモード」が自動で有効になる状態です。
「Stellar Blade」を約2時間プレイした際のバッテリー残量は以下のとおりです。
❶ スタート時:100%
❷ 1時間後:65%
❸ 2時間後:26%
やはりゲーミングノートらしく、負荷の高いタイトルではバッテリーの減りはやや早めです。
ちなみに、「YouTube」を1時間再生した場合は「100% → 72%」と、こちらも比較的多めの消費となりました。
そのため、外出先で長時間使うにはやや不向きですが、自宅ではACアダプターを接続したまま使用するのが安心です。
次は「Cinebench R23」を使って「CPU温度」を見てみます。
良かったところ
❶価格と性能のバランスが優秀
RTX 5060 Laptop搭載モデルの中でも価格が抑えられており、パフォーマンスも上々です。
DLSS4(4x)対応で最新タイトルにも強いです。
❷色域広めのディスプレイ
100% sRGB+165Hzの16:10ディスプレイは、ゲームだけでなく写真編集や映像制作にも対応できるレベルです。
❸拡張性も確保
空きM.2スロットがあるので、後からSSDを増設できるのも嬉しいポイントです。
❹発熱と騒音のバランスが良好
Turboモード時でも熱やファン音が極端に気になることはなく、設計の良さが感じられます。
残念な点、注意する点
❶CPUがZen4世代のRyzen 7 260
「AI活用」や「フルレイトレーシング」を本格的に使うにはやや力不足で、最新CPUと比べると性能差を感じる場面もあります。
❷やや重量感がある(約2.2kg)
持ち運びが多い方には、少し重さが気になるかもしれません。
❸大きめのACアダプター(約0.7kg)
携帯性を重視するなら、この荷物の増加は注意が必要です。
ただし、「Power Delivery」対応なので、別途用意すれば外出用に軽量な充電器を使うことも可能です。
❹SDカードスロット非搭載
写真や映像クリエイターの方にとっては、外付けカードリーダーが必須になるため不便に感じるかもしれません。
❺ゲーミングらしい派手さは控えめ
LEDライティングや大胆なデザインを好むユーザーには、少し物足りなく感じるでしょう。
❻スピーカー音質は普通レベル
内蔵スピーカーは必要十分ですが、高音質を求める場合は別途ヘッドホンをオススメします。
❼Webカメラ性能は標準的
リモート会議での画質にこだわる方は外付けカメラが必要です。
総評
実用性を重視した「FA608UM」は、派手な装飾や過剰なスペックをあえて省き、そのぶん信頼性と耐久性にしっかり力を入れたモデルです。
最新ゲームをFHD+高画質設定で快適に動かせる十分な性能を備え、動画編集や画像加工などの軽いクリエイティブ作業にも対応可能です。
ただし、ハイエンドの「AI活用」や「フルレイトレーシング」を多用するゲームなど、負荷の重い作業にはやや苦手な面もありますが、普段使いのゲーミングノートとしては十分すぎるパフォーマンスを発揮してくれます。
さらに、堅牢なボディと効果的な冷却システムにより、長時間のゲームプレイでも熱によるパフォーマンス低下を抑え、安定した動作を維持できるのも魅力です。
予算を抑えつつバランス良く使いたい方にとって、まさに理想的な1台と言えるでしょう。
この夏休みは「FA608UM」と一緒に、ゲームを存分に楽しんでみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
AD: N.K
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主な仕様
サイズ-幅354.0mm×奥行き269.0mm×高さ17.9~25.7mm