新世代は旧世代を大きく超えよ

科学技術は日進月歩の世界です。特にテレビ、オーディオ、コンピューター関連の機器は急速に加速しています。新世代、旧世代のそれぞれの製品の特長を見い出し参考になれば幸いでございます。当ブログでは、ウェブ広告を利用しています(景表法に基づく表示)

【美しさは、熱をも制す!】NVIDIA社 Founders Edition「NVIDIA GeForce RTX 5080」をレビュー

今回ご紹介するのは2025年1月30日に発売されたNVIDIA社 Founders Edition「NVIDIA GeForce RTX 5080=以下、RTX5080 FE」です。

「NVIDIA GeForce RTX 5080」の詳細はこちら

価格は999$です。(個人輸入

スペックを見てみます。

GPU RTX5080 RTX 5070Ti RTX 4080 SUPER RTX4080
コア数 10752 8960 10240 9728
ベースクロック 2300 MHz 2300 MHz 2210 Mhz 2210 Mhz
ブーストクロック 2620 MHz 2450 MHz 2550 MHz 2510 Mhz
メモリ 16GB 16GB 16 GB 16 GB
メモリ種類 GDDR7 GDDR7 GDDR6X GDDR6X
バス幅 256-bit 256-bit 256-bit 256-bit
メモリ帯域幅 960 GB/S 896 GB/S 736 GB/S 716 GB/S
TDP 360 W 300 W 320 W 320 W

「RTX5080 FEは、NVIDIAの新しいBlackwellアーキテクチャを採用したグラフィックスカードで、約10,700個のCUDAコアと16GBの高速GDDR7メモリを搭載しています。

 

最新の「レイトレーシング機能」や「AI技術」の「DLSS4」により、「2K」から「4K」のゲームでも高いフレームレートを実現します。

 

「Founders Edition」は堅牢で静音性が高く、多くのパソコンに組み込みやすい「2スロット設計」です。

 

性能は「RTX4080」と「RTX5090」の中間に位置し、冷却性能も十分です。

 

一方で、「消費電力」は「約360W」と高く、価格は「999ドル」のため、「RTX3000シリーズ」以下のユーザーには魅力的ですが、「RTX4000シリーズ」所有者には割高に感じられるかもしれません。

 

オーバークロック」による性能向上も可能で、最新技術をバランスよく搭載したモデルです。

NVIDIA GeForce RTX 5080」の特長

❶Blackwell × 第5世代Tensorコア・・・FP4対応TensorコアがDLSS 4を支え、ニューラルレンダリングによる創造的な映像生成を可能に。

 

❷第4世代RTコア × フルレイトレーシング・・・光の挙動をリアルタイムで再現し、空間に物理的な説得力と映画的ライティングをもたらす。

 

❸DLSS 4 × 4Xモード・・・4倍描画のマルチフレーム生成で、4Kでも没入感あふれる映像体験を実現。

 

❹GDDR7メモリ × 960GB/s帯域・・・16GB GDDR7が約34%の帯域向上を果たし、データ処理をより滑らかに最適化。

 

NVIDIA Reflex 2 × フレームワープ・・・入力遅延を最小化し、競技ゲーマー向けに照準精度と応答性を強化。

 

NVIDIA ACE × デジタルヒューマン・・・NPCAIアシスタントがリアルタイムで表情や動作を生成し、世界が“対話可能”に。

 

NVIDIA Studio × クリエイティブ高速化・・・映像制作や3DレンダリングをAIで加速し、創造性に即応性を与える。

 

❽第9世代NVENC × Broadcast・・・高速エンコードとノイズ除去で配信品質を向上。“自宅がスタジオ”になる環境を実現。

開封の儀

内容物・・・RTX5080本体、変換アダプター、マニュアル

外観

NVIDIA GeForce RTX 5080 FE」をチェックする

NVIDIA社純正モデルである「Founders Edition」は、製品全体が金属製ボディで覆われた、質感の高い仕上がりとなっています。

 

冷却構造には、従来の「RTX 4000シリーズ」のようにファンを前後に分ける方式ではなく、2基のファンを同一面に並べた新設計を採用しています。

各ファンの外径は115mm(実測値)と大型で、優れた冷却性能を発揮します。

サイドビューでは、カスタムモデルにありがちな配線やコンデンサが露出しておらず、すっきりとした美しい外観を実現します。

 

内部レイアウトの整然さも「Founders Edition」ならではの特徴です。

注目すべきは「フロースルーデザイン」です。

 

基板の1/3の中央部分を基盤として両サイドは大胆に大胆に開放することで、空気の通り道を確保します。

 

この冷却システムは旧世代と大きく進化した点です。

 

よって大型になる傾向にある最高峰グラフィックボードにもかかわらず、サイズを据え置きながら薄型(2スロット)に収まっています。

 

見た目のスマートさと冷却性能を両立させた、実に合理的な構造です。

 

ファンブレードは外枠と一体成型されており、効率的に熱をヒートシンクへ伝達します。

 

低負荷時にはファンの回転を停止するセミファンレス機能も搭載し、静音性にも配慮されています。

 

次はインターフェース周りを見てみます。

「DisplayPort 2.1b+DSC」×3、「HDMI 2.1b+DSC」 ×1を装備し幅広いディスプレイ環境に対応します。

 

「補助電源コネクタ」は1基の16ピンタイプの「12VHPWR」を使用します。

基板がコンパクトに設計されているため、補助電源コネクタはグラフィックボードの中央付近に配置されており、斜め方向からの接続が可能です。

 

この設計は、「Mini-ITXケース」で多く採用されている“サンドイッチ型”レイアウトにおいても、配線の取り回しやすさを向上させます。

 

「RTX5070 FE」と「RTX5080 FE」を並べてみました。

「RTX5080 FE」は、一回り大きなボディと重厚な造形によって、“静かなる巨人”を思わせる存在感を放ちます。

 

金属的な質感と切れ味のあるデザインが融合し、上質でモダンな印象を演出します。

 

「デュアルファン構成」は共通ながら、「RTX 5080 FE」では吸排気の流れがより明快に設計されており、優れた冷却性能とともに“空気の美学”を感じさせます。

 

マットな金属仕上げと高い剛性が調和し、単なるパーツの域を超えた“機能美の完成形”として仕上げられています。

「RTX5080 FE」のスコア検証

【CPU】AMD社「Ryzen 9 9950X3D

マザーボードASUS社「ROG CROSSHAIR X870E HERO

【メモリ】CORSAIR社「CORSAIR DDR5-7200MHz DOMINATOR TITANIUM 96GB ブラック [24GB×4枚]

GPUNVIDIA社 Founders Edition「NVIDIA GeForce RTX 5080

PSU】CORSAIR社「Corsair RM1200e

【AIO】EK社「EK-AIO Basic 240」

【Ver】GeForce 581.29

 

「Resizable BAR」は有効にしています。

 

3D MARK

GPU別スコア

blender(V4.3.0)ー「GPU

GPU別スコア

モンスターハンターワイルズ」-「プリセットーウルトラ画質

「平均フレームレート」

「フォースポークン」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

Call of Duty: Modern Warfare 2」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

「Horizon Zero Dawn」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

「zombie army 4」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

アサシン クリード ヴァルハラ」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

ファークライ5」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

ゴーストリコン・ブレイクポイント-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

ディビジョン2-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

デウスエクス マンカインド・ディバイデッド-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

strange brigade-「スケール150%」

「平均フレームレート」

トータルスコア・ゲームスコア(3D MARK、blender-省略)

ゲーム中の消費電力(Watt)

高負荷時「マフィア」 室温22℃

以上、「NVIDIA GeForce RTX 5080 FE」のスコアでした。

使ってみた感想

「RTX5080 FE」は総合スコアは「145724」、ゲームスコアは「7060」を記録し、「RTX5070 Ti」を上回る高い性能を発揮しました。

 

ゲーミング用途に加え、クリエイティブ作業や AI 処理など、幅広い用途に対応できる点が大きな強みです。

 

また、「Founders Edition」ならではの優れた冷却性能と高い安定性も特筆すべきポイントです。

 

一方で、「フルHD」や「WQHD」といった比較的低解像度の環境では、「RTX5070 Ti」が優位になるケースもあり、「RTX5080 FE」の性能を十分に活かし切れない場面があります。

 

「RTX5080 FE」は主に「4K以上」の高解像度環境において、真価を発揮するモデルと言えるでしょう。

 

最新タイトル「Battlefield 6」を用いて、さらなる性能検証を行いました。

 

テストは「オーバーキル」プリセット設定とネイティブ解像度、「NVIDIA」のアップスケーリング技術「DLSS(MFG)」を有効にした構成で実施し、フレームレートの計測には「NVIDIA社」純正モニタリングツール「FrameView」を使用しました。

「RTX5080 FE」はネイティブ描画でも高いパフォーマンスを発揮し、「5K」で「58fps」、「4K」で「76fps」を記録しました。

 

高解像度ではやや負荷が見られるものの、「WQHD以下」では快適なゲームプレイが可能です。

 

「DLSS(MFG)」を有効にすることで性能が大幅に向上し、「5K」で「220fps」、「4K」で「251fps」と、どの解像度においても非常に滑らかな描画が実現しました。

 

性能面では「RTX4090」のネイティブ描画を「RTX5080 FE(DLSS有効)」が上回るケースも確認され、「RTX5090」には及ばないものの、実際のプレイ体験において体感差はわずかと考えられます。

 

「DLSS」の組み合わせによるパフォーマンス向上は極めて優秀であり、特に「WQHD〜5K」といった高解像度環境のユーザーにとって、コストパフォーマンスに優れたグラフィックボードと言えるでしょう。

 

 次にGPU温度を見てみます。

ゲームプレイ時の「GPU温度」は「約70℃」、「メモリジャンクション温度」は「約80℃」と一定の発熱はあるものの、「フロースルーデザイン」によるエアフローが効果的に機能し、温度は安定していました。

 

サーモグラフィによる計測では、最も高温となる基板中央部でも「約55℃」にとどまり、熱の偏りは見られませんでした。

本体に手を触れても、「熱くて触れられない」といった感じはなく、「サーマルスロットリング」の心配もないでしょう。


「2スロット」のコンパクト設計ながら冷却性能は高く、ハイエンドのカスタムモデルに匹敵するレベルだと感じました。

良かったところ

❶Blackwellアーキテクチャ+第5世代Tensorコア搭載・・・最新の「DLSS4」や「AI強化機能」により、2Kから4Kの解像度でも快適な高フレームレートでのゲームプレイが可能です。

 

❷高速16GB GDDR7メモリ(960GB/s帯域幅)・・・旧世代のGDDR6Xに比べ約34%帯域が向上しており、データ処理がよりスムーズに行えます。

 

❸優れた冷却性能と静音性・・・新設計の大型ファン2基と「フロースルーデザイン」で効率よく熱を放散し、セミファンレス機能によって低負荷時でも静かな動作を実現しています。

 

❹コンパクトな2スロット設計・・・性能をしっかり確保しつつ厚みを抑え、SFFケースなどコンパクトな環境にも対応しやすい希少なモデルです。

 

❺幅広い用途に対応・・・ゲームはもちろん、動画編集や3DCG制作、AI処理など多彩なクリエイティブ作業でも高いパフォーマンスを発揮します。

 

❻最新インターフェース搭載・・・DisplayPort 2.1bやHDMI 2.1b、12VHPWR補助電源を備え、最新の接続環境にも安心して対応できます。

 

❼質感とデザインの高さ・・・金属製ボディと統一感あるレイアウトが、高級感と機能美を両立させており、所有欲を満たしてくれます。

残念な点、注意する点

❶消費電力が高い(約360W)・・・高い性能を実現している分、電力消費も大きめです。そのため、対応可能な電源ユニットを準備する必要があります。

 

❷価格はやや割高・・・「RTX3000シリーズ以前」のユーザーにとっては魅力的な選択肢ですが、すでに「RTX4000シリーズ」を所有している場合は、コストパフォーマンスをよく検討したほうが良いでしょう。

 

❸低解像度環境では性能を十分に活かしきれない場合がある・・・「フルHD」や「WQHD」の環境では、「RTX5070 Ti」のほうが効率よく動作することもあり、主に4K以上の高解像度環境に向いたモデルです。

 

❹サイズがやや大きめなので設置スペースに注意が必要・・・「2スロット設計」ではあるものの、全長や重量は増しているため、小型PCに組み込む際はサイズの確認をしっかり行うことをオススメします。

総評

RTX5080 FEは、最上位モデルである「RTX5090」ほどの圧倒的なパフォーマンスには届かないものの、「DLSS4」や「AI強化」といった最新技術により、ゲーム体験を着実に進化させることができるグラフィックボードです。

 

特に「RTX3000シリーズ」以前を使用しているユーザーにとっては、非常に魅力的なアップグレード候補と言えるでしょう。

 

消費電力や価格の高さは気になる部分ではありますが、それを考慮しても、NVIDIA社の最新AI技術にしっかり対応している点は大きな強みです。

 

ゲーム用途はもちろん、動画編集や3DCG制作といったクリエイティブなワークロードにも十分に対応できる性能を備えています。

 

導入を検討する際は、ご自身の使用環境や目的に応じた判断が求められますが、「RTX 5080 FE」は“現在のゲーム体験をもう一段引き上げたい”と考えている方にとって、十分に魅力ある選択肢となるはずです。

 

そして何より、「Founders Edition」ならではの「2スロット設計」という希少性も見逃せません。

 

コンパクトな「SFFケース」にも収まりやすく、所有感と実用性を両立したグラフィックボードとして、高い満足感を得られるでしょう。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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主な仕様

サイズ-304 × 137mm(2slot)

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