
今回ご紹介するのは2026年4月24日に発売されたASUS社のAMD社チップセットX870Eを搭載したATX「ROG CROSSHAIR X870E DARK HERO」のフラッグシップ、ゲーミングマザーボードです。
「ROG CROSSHAIR X870E DARK HERO」の詳細はこちら
価格は139,800円(税込)です。【ASUS様より貸出提供】
時間がない人向け レビュー冒頭まとめ
■ 基本情報
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製品名: ROG CROSSHAIR X870E DARK HERO
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メーカー: ASUS
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搭載チップセット: AMD X870E
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規格(フォームファクタ): ATX
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対応ソケット/CPU: AM5(AMD Ryzen 9000シリーズ等対応)
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発売日: 2026年4月24日
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価格: 139,800円(税込)
■ 総評
「ROG CROSSHAIR X870E DARK HERO」は、優れた扱いやすさ(DIYフレンドリー仕様)と将来の拡張性を極限まで高めた、玄人好みのフラッグシップマザーボードです。
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卓越した足回りと冷却性能
熱密度が高く強力なシングルスレッド性能を持つ最新CPU(Ryzen 7 9850X3Dなど)のポテンシャルを100%引き出し、完璧に支え切る堅牢なVRM電源と強靭な冷却機構(3D VCヒートシンク等)を備えています。
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実用的な独自機能「AI Cache Boost」
ローカルLLM運用時などのVRAM容量超過による速度低下に対し、実測で約20%の処理高速化(トークンレートの底上げ)を実証しており、中級者以上の自作ユーザーが恩恵をダイレクトに体感できる機能が光ります。
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明確なロードマップを持つユーザーへの至高の選択肢
ハイエンド故の高価格や、特定の拡張スロット(M.2_2と背面USB4ポート)の排他仕様といった制限に対する割り切りは必要です。しかし、「将来のRTX 5090級のウルトラハイエンドGPUへの換装を見据え、AM5プラットフォームを末永くアップグレードしながら使い倒す」という目的があるなら、これ以上なく合理的で所有欲を満たしてくれる製品と言えるでしょう。
- 時間がない人向け レビュー冒頭まとめ
- 「64MB大容量BIOSチップ」における技術的メリット
- 「ROG CROSSHAIR X870E DARK HERO」の特長
- 開封の儀
- 外観
- 「X870E DARK HERO」をチェックする
- 「X870E DARK HERO」のパフォーマンスを検証
- 使ってみた感想
- 良かったところ
- 残念な点、注意する点
- 総評
- 主な仕様
- 関連商品
「64MB大容量BIOSチップ」における技術的メリット
❶過去の教訓に基づく容量の適正化
AM4プラットフォームでは、長期のCPU互換性を維持した結果、マザーボード側のBIOS容量が限界を迎え、旧CPUサポートの打ち切りやUIの簡素化といった問題が発生しました。
「X870E DARK HERO」が採用する「64MB」の大容量ROMは、この教訓を踏まえた非常に合理的な設計です。
❷将来的な次世代プロセッサーへの対応マージン
長期サポートが明言されているAM5プラットフォームにおいて、64MBの広大な領域は、将来登場する次世代CPUのマイクロコードやバグフィックス、メモリ互換性プロファイルなどを、容量制限の懸念なく格納し続ける拡張性を担保します。
❸高度な独自機能とリッチなUIの完全実装
潤沢なリソースを確保したことで、動的最適化アルゴリズムである「AI Cache Boost」の組み込み、視認性に優れた高解像度グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)、詳細な各種OC設定やプロファイル保存領域を妥協なく網羅しています。
将来のCPU換装時における「容量不足によるアップデート不可」や「機能制限」といったリスクを排除し、AM5プラットフォームの長期運用とポテンシャルを最大限に支える堅実な足回りと言えるでしょう。
「ROG CROSSHAIR X870E DARK HERO」の特長
❶20+2+2フェーズの堅牢なVRM設計・・・110A/80AパワーステージとデュアルProCool IIコネクタにより、Ryzen 9000シリーズのオーバークロック時でも安定した電力を供給します。
❷LLMを加速する「AI Cache Boost」・・・BIOSとの連携によりキャッシュとメモリ経路を最適化し、VRAM不足時のボトルネックを解消することで、ローカルLLMのパフォーマンスを最大29%向上させます。
❸NitroPath DRAM(DDR5)および PCIe 5.0への対応・・・最大256GBの高速DDR5メモリをサポートしています。PCIe 5.0 x16スロットを2基備えており、次世代GPUの帯域をフルに活用可能です。
❹計5基のM.2スロットと「3D VCヒートシンク」・・・すべてのスロットにヒートシンクを標準装備しています。
そのうち1基にはベイパーチャンバーを採用した高性能ヒートシンクを備えており、Gen5 SSDを強力に冷却します。
❺AIインテリジェンス(自動調整機能)・・・使用環境から最適なOCプロファイルを予測する「AI Overclocking」や、温度に応じてファンを動的に制御する「AI Cooling II」を搭載しています。
❻Wi-Fi 7 および 10G+5G デュアルLAN・・・超高速の次世代無線規格「Wi-Fi 7」に加え、有線環境には10Gbpsと5Gbpsの超広帯域なデュアルイーサネットを装備しています。
❼最大40GbpsのUSB4ポートを2基搭載・・・背面には高速なUSB4ポート、フロント用にはQuick Charge 4+(急速充電)に対応した最大USB 20GbpsのType-Cコネクタを配置しています。
❽Polymo Lighting II および SupremeFX 7.1音響・・・I/OカバーのLED外観カスタマイズ機能に加え、ESS製QUAD DACを内蔵した高音質オーディオにより、歪みのないクリアなサウンドを提供します。
開封の儀







内容物
Cables
4 x SATA 6Gb/s cables
Additional Cooling Kit
1 x DDR5 fan holder
1 x ROG assistant fan (60mm)
1 x Screw package for cooling kit
1 x Thermal pad for M.2 22110
Miscellaneous
1 x ASUS WiFi Q-Antenna
1 x Q-connector
3 x M.2 Q-Slide package
5 x M.2 backplate rubber packages
1 x ROG stickers
1 x ROG VIP card
1 x ROG Bottle Opener
Documentation
1 x Quick start guide
外観



「X870E DARK HERO」をチェックする

VRM周辺は、重厚感と実用性が見事に融合したデザインが特徴です。
特に目を引くのは、大きく存在感のある大型ヒートシンクです。
冷却設計にも妥協がなく、心臓部である「VRM(電圧レギュレータモジュール)」はもちろん、「M.2ドライブ」や「チップセット」といった重要熱源の冷却を徹底強化しています。
高負荷作業や長時間使用でも、サーマルスロットリングを起こさず安定したパフォーマンスを発揮できる点が、本製品の大きな魅力です。

美しい鏡面状の「VRMヒートシンク」と「アルミ製I/Oヒートシンク」は高熱伝導率のサーマルパッドを介してMOSFETとチョークに取り付けられており、埋め込み型のヒートパイプを介してアルミ製I/Oカバーに接続されています。
熱を放散するための質量と表面積が劇的に増加しています。
また、内部が真空構造の受熱プレート(ベイパーチャンバー)と、拡張ヒートパイプを一体化させた立体(3D)構造のM.2ヒートシンクを採用しています。
SSDの局所的な熱をプレート全体へ瞬時に分散させ、ヒートパイプを介して立体的な広い放熱面へと効率よく伝導・拡散することで、発熱の激しいPCIe 5.0 M.2 SSDの冷却性能を大幅に向上させています。
続いて、本機の核となる「フェーズ構成」を見てみます。

「20(110A)+2(110A)+2(80A)」の「パワーステージ電源回路」を搭載しています。
ハイサイドとローサイドのMOSFETおよびドライバICを1つのパッケージにまとめた強力な定格の電源VRMを多数並べることで、過渡応答特性やシステムの起動安定性が向上し、オーバークロック時の耐性も上がります。

CPU用電源コネクタは高耐久な「8ピン」が2個並んでいます。
その近くには、トラブルシューティング用の「Q-CODE」表示LED、オープンフレーム検証時に便利な「START(電源)ボタン」「FlexKeyボタン」を備えています。
「Q-CODE」で表示される2桁のPOSTコードは、PCが起動しないトラブル時に、もっとも可能性の高いエラー原因の場所を教えてくれる重要な目安となります。

「電源ボタン」はケースの配線を繋がずとも直接システムの電源をオンにできるため、主にベンチマークを主とする筆者にとって、バラック(オープンフレーム)状態での動作検証時には非常に重宝する機能です。
「FlexKeyボタン」は、BIOS設定により「リセット」、「Safe Boot(安全起動)」、「Aura(イルミネーション)オン/オフ」など、任意の物理機能をユーザー側で割り当てることができます。
次にメモリ周りを見てみます。
基板上には4本のDIMMスロット(RAMスロット)があり、最大で256GBの大容量DDR5メモリを搭載できます。

メモリの対応速度(MT/s)は、搭載するRyzenシリーズプロセッサの世代(メモリコントローラの性能)によってオーバークロックの上限値が変わります。
❶Ryzen 9000シリーズプロセッサ搭載時:最大8600+ MT/s
❷Ryzen 8000シリーズプロセッサ搭載時:最大9600+ MT/s
❸Ryzen 7000シリーズプロセッサ搭載時:最大8000+ MT/s
・AMD EXPO(プロファイル読み込みで簡単にメモリを高速化する機能)対応
・ASUS独自のメモリ最適化機能(AEMP・NitroPathテクノロジー)対応
・ECC(エラー訂正)/ Non-ECC どちらのDDR5メモリも使用可能
・デュアルチャネル動作によるメモリ帯域の拡張
【注意】 実際に安定動作するメモリの種類や速度は、CPUやメモリの相性、組み合わせによって変動します。
DDR5メモリは、一般的なNon-ECCタイプであっても、「メモリチップ単体で自動的にエラーを補正する仕組み(オンダイECC)」が規格上ネイティブで実装されています。

基板サイドには、メモリOC失敗時などに役立つ「ReTry(再試行)ボタン」、「ファン・水冷ポンプ用ヘッダー」、「主電源コネクター(24ピン)」、「USB 20Gbpsコネクター」を備えています。
フロントパネル用の「USB 20Gbps(Type-C)コネクター」は、ただ20Gbpsで高速通信できるだけでなく、USB PD規格の「Quick Charge 4+(最大60W給電)」に対応しているため、PCケースの前面からデバイスの急速充電が可能です。
SATAポートは、最大6Gbpsの転送速度をサポートしており、大容量HDDやバックアップ用の2.5インチSSDの接続に最適です。

現代の自作PCでは高速な「M.2 NVMe SSD」の使用が主流(前提)となっているため、限られたPCIe帯域をM.2やUSB4へ優先的に割り振った結果、SATAポート数は必要十分な「4基」に最適化されています。
基板下部には、極冷オーバークロック向けの「LN2 Mode jumper」、ケースのスイッチ類を繋ぐ「フロントパネルシステムヘッダー」、「USB 5Gbpsヘッダー」、「USB 2.0ヘッダー」を備えています。
トラブルシューティング用の「Safe Bootボタン」、「ReTryボタン」、電圧変動を監視する「V Latchスイッチ」、「USB 2.0ヘッダー」を備えています。


最下段の周辺部には「ファン・ポンプヘッダー」、「サーマルセンサーヘッダー」、「アドレサブルGen2 ARGBヘッダー」、「フロントパネルオーディオヘッダー」、「Alteration PCIe mode switch」を備えています。
この「Alteration PCIe mode switch」は、BIOS画面に入ることすらできない状態でも、PCIeスロットの動作世代(Gen5 / Gen4 / Gen3)をハードウェア側から強制変更できる基板上の物理スイッチです。
旧規格(Gen3/Gen4)のライザーケーブルを使用したグラフィックボード縦置き時の起動不可トラブル(相性問題)や、信号ノイズ等による不具合発生時に、手動で世代を下げて物理的な互換性を確保できるため、迅速な原因究明や復旧を可能にする検証・救済機能として非常に優秀です。
次に「ストレージ」の周りを見てみます。
「3D VC M.2ヒートシンク」のラッチ(タブ)を指で押し下げるだけで、簡単にヒートシンクを取り外すことができます。



工具や精密ネジを一切使わずにM.2 SSDを固定できるASUS社独自の便利機能です。
基盤サイズは「2242」「2260」「2280」「22110」に幅広く対応しており、新導入の「M.2 Q-Slide(スライド式留め具)」と合わせることで、SSDの長さに合わせたサイズ変更時の着脱手順も大幅に簡略化されています。
本機に搭載された合計5基のM.2スロット(うち2基が次世代の「PCIe 5.0 x4」対応、他はPCIe 4.0対応等)のすべてにおいて、ストレスのない簡単なデバイス取り付けを実現しています。
続いて、大型の共用ヒートシンクを取り外し、内部のM.2スロットを確認します。

従来は、M.2 SSD用の大型ヒートシンクを外す際、小さなネジを何箇所も精密ドライバーで外す必要があり、ケース内へのネジ脱落や紛失のリスクが常に伴いました。
一方、本世代からは最新のDIYフレンドリー機能である「M.2 Q-Release」が搭載されています。
レバー(ボタン)を押し込むだけでパチッとヒートシンクのロックが外れるワンタッチ仕様へと劇的に進化しました。
SSD自体のネジなし固定機構(M.2 Q-Latch)と組み合わせることで、ストレージの増設・換装作業がすべて工具不要の「完全ツールレス」で完結します。


また、新機能の「M.2 Q-Slide」によって、取り付けるM.2ストレージのネジ穴位置(基板長)に合わせて、留め具をレールに沿ってスムーズにスライド固定できます。


M.2 SSDを複数枚搭載した際によくある「グラフィックボード用スロット(PCIe 5.0 x16)の速度低下(x8へのレーンダウン)」を完全に克服しています。
ただし、注意すべき点として、「M.2_2」スロットと背面I/Oの「USB4ポート」はチップセットの帯域を共有する排他仕様となっています。
「M.2_2スロット」に「SSD」を装着すると、USB4の最大転送速度が「40Gbps」から「10Gbps」へと減速します。
USB4の高速転送を維持したい環境ではM.2_2の使用を避け、M.2_1や、M.2_3〜M.2_5スロットから優先してストレージを増設するのが最適解です。
「M.2ヒートシンクプレート」の裏面にも、あらかじめ両面に「熱伝導冷却シート(サーマルパッド)」が装備されています。

大型グラフィックボードを取り外す際は、基板上の物理ボタン「Q-Releaseボタン」を押すことで、PCIeスロットのロックが遠隔で解除されます。



従来の、巨大なクーラーの隙間に指やドライバーを突っ込んで固定レバーを無理に押し下げ、基板やレバーを破損させていたリスクを排除し、安全かつ迅速な着脱を可能にする素晴らしいツールレス機能です。
PCIeスロットを見てみます。
上下段のPCIeスロットには、金属補強フレームで強度を高めた「SafeSlot」を採用し、重量級グラフィックボードによるスロットの垂れ下がりや負荷を抑え、従来比で1.6倍の物理耐久性を実現しました。


下段のスロットに拡張デバイスを増設した際は、自動的にレーンが「x8 / x8」へ分割される仕様です。
CPUソケットの横(フロント配線ピン付近)に「ASUS AIO Q-Connector」端子が搭載されています。

本端子は、対応するCPU水冷クーラー専用の接続インターフェースです。
AIO Q-Connectorに対応した水冷クーラーであれば、この端子を介して直接マザーボードとドッキングするため、従来のように煩雑なFANコネクタやARGBなどの制御ケーブルを個別に手動接続する必要がなくなり、組み込みの手間を劇的に軽減する革新的な機構となっています。
それでは、AMDの最新3D V-Cacheプロセッサ「Ryzen 7 9850X3D」をソケットに装着し、電源を入れてBIOS画面を立ち上げます。

まず「BIOS画面」を見てみます。


CPUやメモリの「オーバークロック(EXPO適用含む)」は、EZ Modeなどの簡単操作で行えます。
また、CPU温度 of 推移によって内部ファンをコントロールする「Q-Fan」機能を使い、回転数カーブを変更したり、複数のファンを一括同期設定したりすることができます。
もしもファン騒音が気になったら、ワンクリックで「サイレントモード」に設定しておくと良いでしょう。


グラフィックボードがCPUのメモリ領域にダイレクトアクセスし、ゲームのフレームレートを引き出しやすくなる機能「Resizable BAR」は、UEFI(BIOS)のデフォルト設定時で標準で「有効」になっていますので、そのままお使いいただけます。
BIOSの設定画面には「Q-DASHBOARD」が新たに加わりました。


「Q-Dashboard」を使用すると、直感的なビジュアル表現でハードウェアの接続状態と、それに対応するBIOS設定が一目で把握できるようになります。
例えば、画面上に表示された特定のハードウェア(M.2ストレージなど)にカーソルを合わせてクリックするだけで、そのストレージの詳細な設定ページへ一発でジャンプできます。
これまでは深い階層のメニューを辿る必要があり、目的の設定に直接アクセスすることが難しかったですが、この機能を活用すると非常に便利ですので、ぜひ試してみてください。
次に、ASUS社の統合ユーティリティソフト「Armoury Crate」について、簡単にご紹介します。
OS(Windows)が起動しデスクトップ画面になると、ASUSユーティリティソフト「Armoury Crate」の導入アナウンスが表示されるので、ダウンロードしておきましょう。
トップ画面では、「CPU周波数」や「CPU温度」、「ファンスピード(ファン回転数)」、「AURAライティング」の設定まで、システム全体のステータスを一括で管理できるのが特徴です。
パフォーマンス調整はもちろん、関連ドライバーのアップデートやシステムの稼働状況も手軽にチェックできます。
新しくなった「Armoury Crate」は、PC内部の状態を「ひと目」で把握できるようUI(グラフィック面)が刷新され、操作性も大幅にアップしています。

付属の「Qアンテナ」は、同基板に搭載されたASUS社独自の超高速「Wi-Fi 7対応アンテナ」で、高帯域で安定した無線通信を実現します。
オンラインゲームや高画質の動画配信など、タイムラグ(レイテンシ)を極限まで減らしたい通信が必要な場面に最適です。

スナップ式の端子のため「ネジ回し」が「不要」で、取り付けや角度調整も簡単です。
初心者から中級者まで扱いやすく設計されています。

ソフトウェア側の「FAST CHECK機能」により、アンテナの向きや接続が正しい信号強度を維持しているかをリアルタイムで確認できるため、通信が不安定なときも原因を簡単に見つけられます。
ASUS社の「AURA SYNC」は、本機を核に、対応するRGBメモリやケースファンなどのLEDライティングを一括同期・制御するイルミネーション技術です。

専用ソフトで直感的に高度な演出を楽しめる一方、自作時の注意点として、デジタル制御の「5V(3ピン)ARGB端子」と、アナログ制御の「12V(4ピン)RGB端子」を誤って混同して挿すと、過電流でLEDパーツが物理破損するため、ピンの形状と電圧規格の確認が不可欠です。
次は、ベンチマークテスト時の「内部温度(熱処理)」を見てみます。
「X870E DARK HERO」のパフォーマンスを検証

【CPU】AMD社「Ryzen 7 9850X3D」
【マザーボード】ASUS社「ROG CROSSHAIR X870E DARK HERO」
【メモリ】CORSAIR社「CORSAIR DDR5-7200MHz DOMINATOR TITANIUM 48GB ブラック [24GB×2枚] 」
【GPU】ASUS社「ROG ASTRAL RTX5090 O32G GAMING」
【PSU】CORSAIR社「Corsair RM1000e」
【AIO】EK社「EK-AIO Basic 240」
【Ver】GeForce 591.86
※「Resizable BAR」は有効(オン)に設定しています。
ベンチマークは「Cinebench R23」を使用し、CPUに高い負荷をかけ続ける10分間の連続高負荷テストを実施しました(室温26℃)


スコアの結果は、本機と組み合わせた「Ryzen 7 9850X3D」の、「シングルスレッド特化・マルチスレッド割り切り」という尖ったキャラクターを明確に示しています。
注目すべきはシングル性能(2,159)の伸びで、旧世代の「9800X3D」を明確に上回り、ゲーミングパフォーマンスの大幅な底上げを予感させます。
一方で、マルチ性能(21,571)は物理8コアの枠内に留まり、「16コア」を搭載する上位の「9950X3D」とは倍近い大差があります。
全コアをフル稼働させるクリエイティブワーク(3Dレンダリング等)が主目的の環境には向きませんが、CPU負荷の高い最新のゲーム環境において、強固な足回りと組み合わせることで、極めて高いフレームレートの安定性と費用対効果を発揮する玄人好みの構成です。



ベンチマーク実行時の挙動から、「9850X3D」の熱特性と、それを支える足回りの強さが読み取れます。
CPUパッケージ電力(PPT)は最大136Wに達し、CPU温度(Tctl/Tdie)は瞬間最大「95.5℃」とサーマルリミット(温度上限)に張り付きますが、テスト中にクロックが急激に落ちるサーマルスロットリングの発生は一切ありませんでした。
「3D V-Cache搭載モデル特有」の「シリコンダイの熱密度の高さ」を表しています。
一方で、メインのVRM(電源回路)温度は最大でも「58℃」と極めて低温を維持しています。
高負荷時も100Aを超える大電流を完璧なマージン(余裕)で供給し続けており、電源回路の強靭さとサーマルデザインの安定性が実証されています。


サーモグラフィのデータも、本機の堅牢なヒートシンク機構と優れた熱処理能力を視覚的に証明しています。
「高負荷時」でも、基板上の最高温度は「58.3℃(M.2スロット周辺)」に抑えられており、大型ヒートシンクがVRMの熱を効率的に周囲へ拡散している様子が分かります。
特にCPUソケット周辺への熱の滞留が無く、隣接するメモリスロット側も「30℃台」と極めてクールに保たれています。
ハイエンド構成での定格運用はもちろん、長時間のハードなゲーミングや動画エンコード環境においても、熱ダレ(サーマルスロットリング)とは無縁の、圧倒的なマージンを誇る高信頼性プロダクトです。
使ってみた感想
良かったところ
❶将来性を担保する「64MB BIOS」
「AM4世代」の「容量不足」を教訓にした大容量ROMにより、UIを犠牲にせず次世代AM5 CPUへの確実な互換性を確保します。
❷高熱な「9850X3D」を冷やすVRM&3D VC冷却
CPUが「最大95.5℃」に達する「高負荷時」も、「20+2+2フェーズ」の電源回路と強靭なヒートシンクにより「VRM温度」は「58℃台」を維持しサーマルスロットリングを完全に抑制します。
❸検証・組込を効率化する「Q-Design」&物理スイッチ
「M.2」の完全ツールレス着脱や、トラブル時にBIOSを介さずPCIe世代を手動変更できる「Alteration PCIe mode switch」、そして対応水冷との完全配線レス化を実現する「AIO Q-Connector」など、検証に便利なギミックを網羅します。
❹LLM出力を約20%高速化する「AI Cache Boost」
VRAM超過時の速度低下に対し、実測で約20%(96秒→77秒)のトークンレート底上げを実証し巨大モデル運用の実用性を向上します。
残念な点、注意する点
❶「M.2_2スロット」と「USB4」の排他仕様
「M.2_2スロット」を使用すると、背面の「USB4ポート」が「40Gbps」から「10Gbps」に減速するため、増設順序に注意が必要です。
❷SATAポートが「4基」に削減
M.2やUSB4への帯域割り振りを優先した結果、レガシーなストレージの大量移設には不向きです。
総評
「ROG CROSSHAIR X870E DARK HERO」は、扱いやすさ(DIYフレンドリー仕様)と将来の拡張性を極限まで高めた、玄人好みのフラッグシップマザーボードです。
最新の「Ryzen 7 9850X3D」が持つ「高い熱密度」と「優秀なシングルスレッド性能」という特性を100%引き出し、完璧に支え切る強靭な足回り(VRM・冷却)を持ち、実測テストで確かな効果が証明された「AI Cache Boost」など、中級者以上の自作erがその恩恵をダイレクトに体感できる独自機能が光ります。
最高峰ゆえの価格やレーン排他仕様への理解は必要ですが、将来的な「ROG ASTRAL RTX5090 O32G GAMING」級のウルトラハイエンドGPUへの換装を見据え、AM5プラットフォームの寿命が尽きるまでパーツをアップグレードしながら長く使い倒すという明確なロードマップを持つユーザーにとって、これ以上なく合理的で、所有欲を極限まで満たしてくれる至高の選択肢と言えるでしょう。
本機を使って限界を突破する「AI Cache Boost」の真価を体感してみませんか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
AD: N.K
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主な仕様
チップセット-AMD X870E
CPUソケット-Soket AM5
メモリタイプ-DIMM DDR5
最大メモリ容量-256GB
メモリスロット数-4
幅×奥行-305mm×244mm











