今回ご紹介するのは2019年7月7日に発売されたAMD社「Radeon RX 5700 XT 50th Anniversary Edition=以下RX5700XT 50TH、5700XT=通常モデル」です。
「RX5700XT 50TH」はAMD50周年を記念して通常の「RX5700XT」を少しオーバークロックした限定モデルになります。
販売ルートは限定的で北米と中国で流通しており日本では発売されません。
なので日本で入手するのは極めて困難です。
最近「オリオスペック」にて数量限定で販売しましたが即完売となりました。
筆者は、どうにか中国ルートで入手できました。
さて気になる「RX5700XT 50TH」のスペックは通常モデルの「RX5700XT」とスペックの違いはベースクロックとブーストクロックの違いがある他「通常モデル」は9.75TFLOPSに対して「RX5700XT 50TH」は10.14TFLOPSと違いがあるようです。
その他スペック面では、ほとんど共通の仕様なので単にゲームを楽しむだけなら、わざわざ入手することはありません。
価格差は通常モデル「RX5700XT=449ドル」よりも50ドルほど高く設定しており499ドルで販売されました。
希少価値こそ購入欲が湧いてしまい入手してしまいました。
そこで今回はとてもレアな「Radeon RX 5700 XT 50th Anniversary Edition」をレビューしたいと思います。
新世代「RX5700 XT」のプロセスは 7nm
世代はついにプロセス「7nm」へ突入しました。 「14nm」の世代は結構長かった。 プロセス「7nm」と聞いてピンとこないと思いますので簡単にイラストを描きました。
プロセスとは半導体の回路線幅を指します。
プロセスが微細化するメリットとは・・・
❶より高性能なプロセッサーを製造できる
❷パフォーマンス向上(処理性能が上がります)
❸消費電力や低発熱(ワットパフォーマンス)の省エネ化
❹製造コストの低下(小さなサイズでチップがたくさん載せられる)
の以上が期待できます。
新世代「Navi」はプロセス7nmと微細化に成功したGPUは今後に向けて8Kや4Kなど超高速フレームレート化(240fps以上)に期待できます。
NaviベースのRX5700シリーズはPCIe4.0をサポートする最初のグラフィックボードです。
PCIe3.0 と比較して2倍の帯域幅を実現します。
PCI Express | 帯域幅 ✕16 |
Gen2 | 8 GB/S |
Gen3 | 15.75 GB/S |
Gen4 | 31.51 GB/S |
簡単にスペック表を作成しました。
GPU | RX5700XT-50TH | RX 5700 XT | RX 5700 | RTX 2060-S | RTX 2060 | RTX 2070-S | RTX 2070 |
コア数 | 2560 | 2560 | 2304 | 2176 | 1920 | 2560 | 2304 |
ベースクロック | 1680 MHz | 1605 MHz | 1465 MHz | 1470 MHz | 1365 MHz | 1605 MHz | 1410 MHz |
ブーストクロック | 1980MHz | 1905 MHz | 1725 MHz | 1650 MHz | 1680 MHz | 1770 MHz | 1815 MHz |
メモリ | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 6GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 |
バス幅 | 256-bit | 256-bit | 256-bit | 256-bit | 192 bit | 256-bit | 256-bit |
メモリ転送レート | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps |
メモリ帯域幅 | 448 GB/S | 448 GB/S | 448 GB/S | 448 GB/S | 336 GB/S | 448 GB/S | 448 GB/S |
TDP | 235 W | 225 W | 185 W | 175 W | 160 W | 215 W | 175-185W |
クロック数は僅かですがTDPも10Wほど上がっています。
僅かなスペックアップに50ドル分の魅力はあるのか気になるところです。
❶ゲーム・フィデリティーの加速化
Radeon Image Sharpening、FidelityFX、VRテクノロジーなどの機能を大幅に強化するように設計された高性能RDNAアーキテクチャーにより、最大限の性能と驚くほどのゲーム体験が実現します。
❷臨場感あふれるゲーム体験ダイナミクス
Radeon Anti-Lagで大幅に短縮された入力遅延により実現する競争上の優位性、AMD Radeon FreeSync1テクノロジーによるちらつきとティアリングのないゲーム、そして最新のRadeon Softwareがもたらす高応答性の臨場感あふれるゲームプレイをお楽しみください。
❸新しいゲーム体験RDNAアーキテクチャー
Radeon RX 5700 XTは、新しい演算ユニット、視覚効果に一層適した新しい命令、および大幅なレイテンシー低下と高応答性のゲーム体験を実現するマルチレベル・キャッシュ階層を備えています。(AMD社HPより引用)
開封の儀
中身は本VGA体とマニュアルしか入っていないのが少し寂しいです。
外観
「Radeon RX 5700 XT 50th Anniversary Edition」をチェックする
外観は美しい流線形の金属ボディです。
いかにも「AMD50周年記念モデル」らしい黒基調に金が入っているのが豪華な仕様です。
アルミボディー全体に黒塗装が施しています。
ラインに沿って控えめな金を装飾するのがとても高級感あふれるデザインに仕上がっています。
本体重量はズシッと重く、それがまた重厚感を生みプレミアムな存在を示します。
「RX5700XT 50TH」のベースはノーマル版とほぼ同じ仕様なので大きさや重さは同じです。
「RADEON」のロゴの近くにAME社のCEOである「Lisa Su氏」のサインが記されてます。
ファンはシングルとなります。
オリファンとは違いケース内のエアーを吸い込みPCケース外に排出する「外排気」になります。
PCケース内のエアーは、ここから排気されます。
なのでPCケース内の温度が上がりにくいのがメリットです。
インターフェースは「ディスプレイポート」が3つ「HDMI」1つ備えています。
接続ピンは「6ピン」「8ピン」を使用します。
LED点灯の様子
左「RX5700XT 50TH」、右「通常モデル」
「通常モデル」は赤く点灯しますが「RX5700XT 50TH」は真っ白に点灯します。
すごく幻想的でカッコいいです!
ASUS社「RYUO」と相性が抜群に良いです!
ASUS オールインワン型水冷ユニット CPUクーラー ROG RYUO 240 / color OLED/Aura Sync RGB / 120mm口径 240mmサイズ ラジエーターファン |
クールなCOOLERはオススメです!
バックプレートでホコリや衝撃から守ります。 それでは「Radeon RX 5700 XT 50TH」のベンチマークを検証していきます。
換装の際の準備
グラフィックボードを取り換えるときに古いドライバの削除をおススメします。
ドライバをインストール
グラフィックボードを換装したら「AMD Graphics Drivers」をインストールします。
「Radeon RX 5700 XT 8G」のスコアを検証
【CPU】Core i7 「9900K」
【マザーボード】「ROG MAXIMUS XI FORMULA」
【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×4/32GB」
比較するGPUは「RX5700XT 50TH」「RTX2070-S」「RTX2070無印」「RTX2060-S」「RTX2060無印」「「RX5700」「RX5700XT」「GTX1660Ti」「RTX2080無印」です。
GPU別スコア
スコアは「通常モデル」よりも僅かにスコアを上げますが、ほとんど違いはありません。
ディビジョン2-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
RISE OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
エクス マンカインド・ディバイデッド-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
strange brigade-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
ゴーストリコン ワイルドランズ-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「RX5700XT 50TH」のスコアは「ノーマル版」と比べほとんど変わらない結果となりました。
もしかすると各メーカーから続々と発売し始めている「オリファン」の方が良いスコアを出すかもせれません。
使ってみた感想
スコアは「通常モデル」と変わらない結果となりましたが「ビジュアル面」では大きく勝る結果となり筆者は大満足です。
「RADEON」の白いロゴがPCケース内を幻想的な世界へと創り出すことができました。
良かったところ
❶超レアな「Radeon RX 5700 XT 50th Anniversary Edition」は所有欲を満たしてくれる。
❷白く輝く「RADEON」のロゴはPCケース内を幻想的な演出を創り上げる。
残念な点、注意する点
❶価格は「通常モデル」よりも非常に高い(海外サイトではウン十万!)
❷単なる自己満足!
❸「通常モデル」と性能は、ほとんど同じです。 下手すると「オリファン」の方が、もっと納得できる良いスコアを出すかもしれません。
総評
今回は「希少性」と「ビジュアル」に惚れて購入しましたがベンチマークを回して「通常モデル」と、ほとんど違いがないのがショックでした。
ただ「RADEON」のロゴが白く綺麗なのは嬉しいサプライズでした。 今はPCケース内を眺めて楽しむ以外ない「RX5700XT 50TH」です。
もしも本記事を読まれて「Radeon RX 5700 XT 50th Anniversary Edition」に心が揺らげば、それは買いかもしれません!
希少性ある「Radeon RX 5700 XT 50th Anniversary Edition」を覗いてはいかがですか?
お目通し戴き、ありがとうございました。
もしも、お時間がございましたら、お立ち寄りいただければ幸いです。
本日の1票をお願いします。
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主な仕様
幅x高さx奥行-270x110x40 mm
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