今回ご紹介するのは2017年2月18日に発売されたBOSE社5.1chホームシアター「Lifestyle 650 home entertainment system=以下、LS-650」です。
- 「Lifestyle 650 home entertainment system」の特長
- 開封の儀
- 外観
- 進化するサテライトスピーカー
- もう「箱鳴り」しないセンタースピーカー
- 「Lifestyle 650 home entertainment system」をチェックする
- 使ってみた感想
- 高音質で楽しむなら「Blu-ray」の一択!!
- 良かったところ
- 残念な点、注意する点
- 総評
- 主な仕様
- 関連商品
- トレンドアイテム
「Lifestyle 650 home entertainment system」の特長
❶BOSE初の全方向性サテライトスピーカー・・・アルミニウムの小型スピーカーには、デュアルオポージングドライバー用の2つのエンクロージャーを内蔵 センターチャンネルスピーカーは、5台の高性能ドライバーを内蔵
❷Acoustimassベースモジュール・・・高級感あふれるガラストップ仕上げで、サウンドとスタイルを両立。
パワフルなドライバーとQuietPortテクノロジーが相まって、同サイズのウーファーとしては類まれな性能を発揮します。
❹独創的なガラス製のコンソール・・・ワイヤレス音楽ストリーミングを実現するBluetoothやWi-Fi接続、Apple AirPlay 2に対応。4K映像互換性、HDMI入力(6系統)などにも対応し、さらにこれらすべてをユニバーサルリモコンで操作することも可能です。
❺SoundTouchで新しいリスニング体験・・・SoundTouch機能に対応しており、ご家庭のWi-Fiネットワーク経由で簡単に音楽再生できます。
Bluetooth接続でスマートフォンやタブレットから音楽を直接再生することもできます。
iTunesや音楽配信サービスなどを利用されている方も、これからはアプリ1つですべての音楽をシームレスに管理できます。
❻Alexa対応・・・SoundTouchスピーカーの操作が可能です。
音楽を再生したり、ボリューム調整や、再生中の楽曲情報を表示、指先での操作は必要ありません。
❼ADAPTiQ・・・お部屋に合わせてサウンドを自動的に調整。いつでも迫力のサウンドを楽しめます。
さらに、リアスピーカーはワイヤレスのため、長いスピーカーケーブルも不要で、簡単に配置できます。(BOSE社HPより引用)
開封の儀
コンソール、HDMIケーブル、単3乾電池(4本)、OmniJewelスピーカー x 4、フロントスピーカー用ケーブル、リアスピーカー用ケーブル x 2、ユニバーサルリモコン、OmniJewel用ベース x 4
OmniJewelセンタースピーカー、センタースピーカー用ケーブル、Acoustimassベースモジュール
取扱説明書、3.5mmステレオ音声ケーブル (ベースモジュール接続用)、IRエミッター、光デジタルケーブル、電源コード x 4、ゴム足 x 4、ドライバー、ADAPTiQ用ヘッドセット
ワイヤレスレシーバー x 2、コンソール用電源アダプター
外観
進化するサテライトスピーカー
筆者はこれまでに代々「Lifestyleシリーズ」は買い続けてきましたが「Lifestyle 650」のサテライトスピーカーは今までとは全く別物と言ってよいほど完成度は高くなりました。
例えば従来まではボディの材質が「樹脂製」であること。
一般的に「樹脂製」はいくらスピーカーユニットが強固に造られても大音量で再生すれば物理的に限界があります。
その限界を超えると「箱鳴り」が発生してしまいます。
スピーカーユニットは悲鳴をあげて苦しい音色を発します。
誤解のないよう伝えておきますが従来のサテライトスピーカーは単なる「樹脂製」ではなく「箱鳴り」を極力抑えるのに洗練された内部構造に仕上がっています。
その点はBOSEならでは凝縮したテクノロジーを駆使してカバーしています。
そこで今回の「OmniJewelスピーカー」は「アルマイト加工」を採用しているので大音量で再生しても高音域がキラキラ、パリッと音の波形を壊さず真っ直ぐリスナーに届けます。
また中音域もしっかり出るので「ドンシャリ感」は全く感じないです。
高音から中低音まで鳴らし切れる「OmniJewel」は低音担当の「Acoustimassベースモジュール」との繋がりが非常にスムーズで自然な音場をご堪能できます。
もう「箱鳴り」しないセンタースピーカー
次はセリフ担うセンタースピーカーは5基のユニットを搭載しています。
よってパワーが上がって音域も広くなり音楽も聴けるほどまでに大きく進化しました。
従来まではフルレンジを採用していましたが「OmniJewelセンタースピーカー」は高音、中音がそれぞれ独立して駆動するので発する音域がより広くなっただけでなく大音量こそ綺麗な音色が活きるようになりました。
「OmniJewelセンタースピーカー」もアルマイト加工を採用しボディ剛性が高くなったので「箱鳴り」は「樹脂製」と比べて発生しなくなりました。
「Lifestyle 650 home entertainment system」をチェックする
新しくなった「Lifestyleシリーズ」のサテライトスピーカー「OmniJewel」は360度に放射するアルミ製のスピーカーへ進化しました。
今まではプラスチック製だったので音質的には「高域」は伸びるのの、若干、篭り気味に感じました。
進化した「OmniJewel」は金属製を採用しているので「高域」の伸びが更に良くなると期待できます。
音質チェックは後ほどお伝えします。
スピーカーの表面は「ヘアライン仕上げ」が施されています。
スピーカー中央には小さくパンチングされたグリルは「360°サウンド」を実現します。
グリルの奥には上下のスピーカーが互いに向き合って2つのエンクロージャーを内蔵しています。
早速、スピーカーにケーブルを繋いでみます。
フロントスピーカーに「OmniJewel用ベース」にケーブルを繋ぎます。
付属のドライバーを使います。
底部のネジを締めてます。
オプションにてフロントスピーカー用スタンドを購入したので取り付けてみます。
ベース部を外してケーブルを通します。
ベース部にスピーカー載せて完成です。
次は「センタースピーカー」を見てみます。
グリルの奥には5基のスピーカーが搭載されています。
フロントスピーカー同様に端まで「ヘアライン仕上げ」が施されています。
背面を見てみます。
スピーカーユニットの後ろから生じる音エネルギーを逃がすポートが両サイドに備えています。
ケーブルの接続口は中央にあります。
コネクタが専用設計なので他のメーカーとの拡張性や汎用性はありません。
大迫力の重低音を担う「Acoustimassベースモジュール」を見てみます。
美しい黒い天板はガラス製で高級感があります。
従来の「Lifestyleシリーズ」では長方形のベースモジュールを採用してきました。
「LS650」では正方形のベースモジュールを採用しています。
高さは「32.5cm」、奥行き「29.5cm」かなりコンパクトです。
黒いガラス天板の下には「スピーカーユニット」が見えます。
スピーカーユニットは「上方向」に向いているのでフロントスピーカー同様に360°サウンドが楽しめます。
いくら重低音は「無指向性」とは言えどユニットと配置や向きによっては指向性を感じるのも事実です。
よって「ガラス天板」がエンクロージャーの役割を果たせるよう細かな拘りがBOSEらしいです。
単にコンパクトになっただけでなく低音に発する歪みが解消するテクノロジーが凝縮されています。
例えば低音は大きな音量ほど音の出口では気流が乱れやすく「歪み」や「篭り」が発生しやすくなります。
そこでBOSEは出口の途中である特殊なダクトに音が通ると篭るはずの音が「クリアな低音」に化ける特許技術を開発しました。
「QuietPortテクノロジー」のおかげで良質で量感ある綺麗な重低音再生が可能になるとのことです。
筆者は「QuietPortテクノロジー」と「OmniJewelスピーカー」に一聴惚れしてしまったほどです。
「コンソール」を見てみます。
コンソールも黒いガラス製の天板を採用しています。
インターフェースが豊富で拡張セレクターは不要です。
必要に応じて「HDMI」に機器を接続して画面のナビゲーションに従ってセットアップしていきます。
各スピーカーケーブルは「コンソール」に集約します。
有線接続は「フロントスピーカー」と「センタースピーカー」になります。
「リアスピーカー」は「有線接続」をオススメしますが設置に困難な場合は「ワイヤレス」も可能です。
「ワイヤレスの場合」
「L⇔R」のスイッチを設定します。
後は「コンセント」に挿すだけです。
「ベースモジュール」はこちらに接続します。
お部屋に合わせてサウンドを自動的に調整する「ADAPTiQ」のヘッドセットはコンソールの前面にある「イヤホンジャック」に挿します。
以上でセッティングは完了です。 早速、電源を投入して「映画」や「音楽」を聴いてみます。
使ってみた感想
システム構成は以下の通りです。
モニター・・・Pioneer社 KURO(KRP-500M)
Blu-rayプレイヤー・・・OPPO社BDP-103DJP
メディアプレイヤー・・・アマゾン社 fire tv stick 4k
ホームシアター・・・BOSE社 Lifestyle 650 home entertainment system
まず、デフォルト設定で映画を観てみます。
「タイタニック」は「船が氷山と衝突するシーン」と「船が半分に折れるシーン」を視聴します。
筆者は歴代の「Lifestyleシリーズ」を聴いてきたので最初の一発目で感じたインパクトを大事にしています。
理由はしばらく聴き続けていると音慣れして前機種との違いが分かりにくくなるからです。
最初に「船が氷山と衝突するシーン」を聴いてみましたが・・・。
あれ?!こんなもんだっけ?!・・・。
氷山に衝突した瞬間の「衝撃音」に厚みと余韻が少々、物足りないです。
もう一度、音量を少し上げて再視聴します。
音量こそ出ていますが何か「パンチ」が足りません。
「ウーファー」もしっかり鳴っているのに腹に来る重低音とは程遠い感じです。
もしかして好みハズレの失敗?!かと思ったのは事実です。
ふと思えば「デフォルト設定」であることを忘れていました。 気を取り直してイコライザーは高音、低音とも「0⇒+3」に調整します。
ついでに「センタースピーカー」「サラウンド」の出力を「0⇒+5」に設定します。 再度、視聴します。
結果、「音の明瞭度」と「サラウンド感」はグッと上がりましたが、やはり何か物足りないです。
「こんなもんじゃないはず!」とここでかなり不安になってきたので、じっくり説明書に目を通してみます。
リモコン設定にて「MORE」⇒「AV設定」⇒「システム設定」⇒「デバイスAV設定」⇒「音声」⇒「標準」になっているので「ダイレクト」に切り替えます。
すると・・・今まで聴いていた音源にグッと厚みが増して重低音や効果音が容赦なく「爆音」で鳴るようになりました。
どうやら初期設定ではBOSE側の配慮で「標準」になっているので爆音を鳴らせられる環境なら「ダイレクト」で一度、お試しください。
「ダイレクト」に切り替えて「Blu-rayディスク」で再生すると一般家庭では、再生できないほど音量が出ます。
気を取り直して「ターミネーター2」を見てみます。
シュワちゃんが若くてカッコいいです!
ターミネーターと言えばこのシーンが好きです。
橋からトラックが下りてくるシーンがデモシーンとして重宝しています。
金属を擦り轟音を唸らせながら通り過ぎるシーンは大迫力です!
いつか近所、気にせず地下室などにBOSEを設置して爆音で映画鑑賞してみたいです。
この時点で音量は「100」のうち、たったの「35」です。
パワーに余裕ありますがエチケット、マナーとして音量は控えめにしておきましょう。
そんなときは「標準」に戻すと、かなり大人しくなるので状況に応じて使い分けると良いでしょう。
高音質で楽しむなら「Blu-ray」の一択!!
検証として「Blu-ray」「DVD」「ネットフリックス」を使って聴き比べをしてみました。
結論から言うと「Blu-ray」⇒「DVD」⇒「ネットフリックス」の順で高音質です。
当然ながら「Blu-ray」が圧倒的に高音質です。
音に厚みがありパンチが効いてて気持ち良いです。
意外だったのは「DVD」が「ネットフリックス」よりも音が良かったです。
「DVD」は「Blu-ray」には及びませんが重低音の質はそこそこ鳴ってくれている。
ところが「ネットフリックス」の場合、中高音は「DVD並み」ですが重低音が薄っぺらいです。
ちょっと気になったので音質(ビットレート)を調べてみました。
❶Blu-ray・・・ドルビーTrueHD 18Mbps、DTS-HDマスターオーディオ 24.5Mbps、リニアPCM 27.4Mbps
❷DVD・・・ドルビーデジタル 448~640Kbps、DTS 1.509(1.5M)Kbps
❸ネットフリックス・・・通常は192~640 kbps、ドルビーアトモスは448~768 kbps となっています。
良かったところ
❶金属製サテライトスピーカーのおかげでボディ剛性が高くなってスピーカーから発する音が非常にクリアです。
音の波形が崩れないので音量を下げても「洋服が擦れる音」や「砂利を踏んだ音」など繊細な音が聴こえる。
大音量で再生しても高音域が「キラキラ」「パリッ!」と音の波形を壊さず真っ直ぐリスナーに届けます。
また中音域もしっかり出るので「ドンシャリ感」は全く感じないです。
❷サブウーファーの音が綺麗です。
「大口径ウーファー」と「QuietPortテクノロジー」の組み合わせが最高です。
重低音に余裕が感じられるだけでなく大音量にしても音質は変わりません。
旧型はだダクト周辺で乱気流が発生して音が歪んでました。
サブウーファーの音質は飛躍的に進化したので「音楽用」としても通用するほどのクオリティーです。
❸金属音など高音が耳に刺さらなく聴いてて気持ち良いです。
理由は「OmniJewelスピーカー」の中央の「リフレクター」のおかげで「間接音」として360°音が拡がるので耳が痛くなく疲れにくいです。
もしも耳が疲れるようでしたら「設定」にて「センター」と「サラウンド」を「±0」にすると音場がソフトになります。
❹「ADAPTiQ」が非常に優秀です。
適当に配置しても音が円状に揃います。
ここで注意するのが「音が揃う」だけなので、より良い音を追求したければリスナーはスピーカーのレイアウトに気を使う必要があります。
残念な点、注意する点
❶付属リモコンを使って他社メーカーのリモコン操作がイマイチです。
例えば「HDMI-CEC対応」であっても、頻繁に反応しなかったりします。
反応しない場合は本機リモコンで一度、操作すると反応します。
よって常に付属リモコンと本機リモコンを2台とも並べて置く必要があります。
こればかりはアップデートで改善を待つしかありません。
❷鳴らしたスピーカーの数を変更できない。
例えば・・・
①フロントのみ=LRの2本
②フロント+センター=3本
③フロント+センター+リア=5本 といった割り振りができない。
❸付属のウーファーケーブルは雑音が酷く少しケーブルに触れただけで「ボボッ!」と大きな音が出ます。
対策として普通のイヤホンケーブルで解決します。
❸ガラス天板やアルミ製ヘアライン加工が多く使われている為、指紋が目立ちやすい。
よって、できるだけ製品にはあまり触れずブラシや柔らかい布などで手入れをした方が良いです。
❹「DTS-HDマスターオーディオ」が対応していません。
50万円以上もするシステムに「DTS-HD」が対応していないのは非常に残念です。
ロスレス音源「リニアPCM5.1」「ドルビーTrueHD」「DTS-HD」との違いには正直、分かりづらいですが最新の音源に対応していない時点でスペック不足感が否めません。
せめて3つの音源の違いを楽しませて欲しかったです。
❺リアスピーカーのワイヤレスは若干、音量が小さい気がします。
誤差の範囲のような気がしますが気になる方は「有線接続」をオススメします。
❻無線デバイス間の接続が甘いです。
「Bluetooth」はすんなり認識しましたがアプリ「SoundTouch」はなかなか認識してくれません。 筆者は接続に数時間も要しました・・・。
総評
今回、全て一新された「OmniJewelスピーカー」「OmniJewelセンター」「Acoustimassベースモジュール」はどれも従来のシステムでは味わえないほど飛躍的に進化しました。
もしも従来のシステムをお使いならば買い替えたくなるほど進化は凄まじいです。
小さな音でも繊細に奏でる「OmniJewel」は中高音がパリッとしてサブウーファーは更に深くなって低音から超低音まで綺麗な鳴りっぷりは聴いていて、とても気持ち良いです。
普通の映画館よりもクオリティーが高いので「54万円」と非常に高価ですが、長い目で見れば元が取れる?!
自分だけのプレミアムシートに贅沢な音響空間で映画を楽しんでみませんか?
お目通し戴き、ありがとうございました。
AD: N.K
主な仕様
❶外形寸法/質量
コンソール:40.59 cm W x 6.5 cm H x 25.8 cm D (4 kg)
OmniJewelスピーカー:4.67 cm W x 14.66 cm H x 4.67 cm D (専用ベース含む) (0.35 kg) OmniJewelセンタースピーカー:54.2 cm W x 4.82 cm H x 4.68 cm D (本体のみ) (1.2 kg) Acoustimassベースモジュール:29.5 cm W x 32.5 cm H x 29.5 cm D (13.6 kg)
ワイヤレスレシーバー:16.6 cm W x 4.1 cm H x 7.8 cm D (0.28 kg)
❷サポートするオーディオ形式 Dolby Digital、Dolby Digital Plus、Dolby TrueHD、DTS、MPEG2-AAC、リニアPCM(2.0/5.1)
❸入出力 コンソールの背面パネル
HDMI出力 x 1 (ARC対応)
HDMI入力 x 5
光デジタル入力 x 2
同軸デジタル入力 x 2
アナログ入力(RCA) x 2
ACOUSTIMASS端子 x 1 (ベースモジュール接続用)
データポート x 1 IR端子 x 1 (IRエミッター接続用)
Ethernetポート x 1 (SoundTouch/ソフトウェア更新用)
USB端子 x 1 (ソフトウェア更新用)
コンソールの前面パネル
HDMI入力 x 1
ADAPTiQ用/ヘッドホン端子(3.5mm) x 1
電源ボタン x 1
ソースボタン x 1
システムセットアップボタン x 1