今回ご紹介するのは2024年1月24日に発売されたASUS社「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING=以下、RTX4070TIS」です。
価格は179,680円(税込)です。【ASUS様より貸出提供】
「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」の詳細はこちら
「RTX4000 SUPERシリーズ」のラインナップは以下の通りです。
❶「GeForce RTX 4080 SUPER」
発売日 1月31日
価格・・・999ドル
❷「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」
発売日 1月24日
価格・・・799ドル
❸「GeForce RTX 4070 SUPER」
発売日 1月17日
価格・・・599ドル
スペックを見てみます。
GPU | RTX 4080 SUPER | RTX4070 Ti SUPER | RTX4070 SUPER |
コア数 | 10240 | 8448 | 7168 |
ベースクロック | 2210 Mhz | 2210 Mhz | 1980 Mhz |
ブーストクロック | 2550 MHz | 2550 MHz | 2480 MHz |
メモリ | 16 GB | 16 GB | 12 GB |
メモリ種類 | GDDR6X | GDDR6X | GDDR6X |
バス幅 | 256-bit | 256-bit | 192-bit |
メモリ帯域幅 | 736 GB/S | 672 GB/S | 504 GB/S |
TDP | 320 W | 285 W | 220 W |
追記: 2024.11.08 「RTX 4070 Ti SUPER」の「TDP」を「385W」と誤って表記してしまいましたが、正しくは「285W」です。 大変申し訳ございませんでした。
- 新しい次元への飛躍
- 「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」の特長
- 開封の儀
- 外観
- 「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」をチェックする
- 換装の際の準備
- ドライバをインストール
- 「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」のスコア検証
- 使ってみた感想
- 良かったところ
- 残念な点、注意する点
- 総評
- 主な仕様
- 関連商品
新しい次元への飛躍
「RTX4070Ti SUPER」は、NVIDIAの最新のグラフィックボードです。
旧世代である「RTX4070Ti」と「RTX4080」の間の空白を埋めるために作られました。
「RTX4070Ti」が廃止された後、「RTX4070Ti SUPER」はその役割を引き継いで、コストパフォーマンスに優れた選択肢として注目されています。
価格は最安モデル12万7380円で、高性能なグラフィックを求めるユーザーにとって魅力的なオプションです。
「RTX4070Ti SUPER」の特徴の1つは、「WQHD解像度」で「AAAタイトル」を高画質かつ高フレームレートで楽しめることです。
さらに、「AV1エンコード機能」が搭載されており、高品質な動画コンテンツを制作することが可能です。
「RTX4070Ti SUPER」は、「RTX4080」に匹敵する性能を持ちながらも、価格が抑えられています。
「16GB」の「VRAM」と「256bit幅」を備えており、描画負荷が高い場合でもメモリーバス幅が律速になりにくい特徴があります。
「消費電力」は「285W」で、補助電源には「16ピン」または「8ピン×2以上」が必要です。 「NVEnc」が「デュアルエンコーダー構成」になっており、「動画編集」にも優れた性能を発揮します。
総合的に見て、「RTX4070 Ti SUPER」は高性能なグラフィックボードとして期待されています。
革新的な技術と競争力のある価格帯は、多くのゲーマーやクリエイターにとって魅力的な選択肢となるでしょう。
「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」の特長
❶ NVIDIA DLSS3、高効率なAda Lovelaceアーキテクチャ、フルレイトレーシングを搭載しています。
❷ 第4世代Tensorコアは、DLSS 3でブルートフォースレンダリングと比較して最大4倍のパフォーマンスを実現します。
❸ 第3世代RTコアは、最大2倍のレイトレーシング性能を提供します。
❹ OCモードでは、2760MHz(OCモード)/ 2640MHz(デフォルトモード)のクロック速度を実現します。
❺ Axial-techファンは、前世代よりもエアフローの性能が21%向上しています。
❻ デュアルボールファンベアリングは、従来の設計よりも最大2倍長持ちします。
❼ 105℃で2万時間の耐久性を持つミリタリーグレードのコンデンサを採用し、GPUパワーレールの耐久性を向上させます。
❽ Metal Exoskeleton(金属製の外骨格)は、構造的な剛性を高め、通気孔の役割を果たして信頼性を向上させます。
❾ Auto-Extreme精密自動製造により、高い信頼性を実現します。
❿ GPU Tweak IIIは、直感的なパフォーマンス調整、温度制御、システム監視を提供します。
開封の儀
内容物
1 x Collection Card
1 x Speedsetup Manual
1 x Adapter Cable(1 to 2)
1 x TUF Graphics Card Holder
1 x TUF Velcro Hook & Loop
1 x Thank you Card
1 x TUF Gaming Certificate
外観
「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」をチェックする
表面ボディーの材質は「金属製」です。
ボディーカラーは「ガンメタリック」になっています。
近年、グラフィックボードの外観デザインにおいて、新たな革新が行われています。
その中でも特に注目すべきは、「Metal Exoskeleton(金属製外骨格)」と呼ばれる技術です。
この技術は、金属製のクーラーカバーとメタルバックプレートを使用し、全面を保護し、構造的な剛性を高めることで、強靭ボディを実現します。
従来のグラフィックボードは、パフォーマンスや機能性に重点を置いてきましたが、外観デザインにおいてはあまり注目されることはありませんでした。
しかし、最近ではユーザーの需要が変化し、外観も重要な要素となっています。
そこで、「Metal Exoskeleton」技術が登場し、そのニーズに応えようとしています。
「Metal Exoskeleton(金属製外骨格)」の最大の特徴は、金属製の素材を使用することで、従来のプラスチック製とは異なる高級感と耐久性を実現している点です。
金属製のクーラーカバーとメタルバックプレートは、外部からの衝撃やダスト、熱からPCを保護し、同時にユーザーに堅牢さと安心感を提供します。
「RTX4070TIS」のサイズを見てみます。
サイズは「305 x 138 x 65 mm」で、他のメーカーのものと比べてやや大きめですが、「TUF-RTX4090」と比較するとかなり小さくなっています。
左には「TUF-RTX4070TIS」、中央には「TUF-RTX4090(325.9 x 140.2 x 62.8 mm)」、右には「TUF-RTX4070S(301 x 139 x 63 mm)」が配置されています。
筆者は普段「TUF-RTX4090」に慣れているため、「TUF-RTX4070TIS」が小さく感じられます。
次に「ファンブレード」を見てみます。
「ブレード数」は「11枚」です。
「AXIAL-TECH」は、3つのファンが連動して動作する「AXIAL-TECHファン」のデザインを活用しています。
「センターファン」は「逆回転」させることで冷却アレイ内の気流の乱れを低減してボディ全体の排熱効率を上げるとのことです。
よって「55℃」以下は回転が停止して耳障りな騒音から解放されます。
ファンはデュアルボールファンベアリングを採用しており、スリーブベアリングや一般的なベアリングと比較して、安定した性能と長寿命を実現しています。
次は冷却性能を見てみます。
分厚い「フィン」は「3.25スロット」に拡大し冷却性能を強化しました。
「VRAM専用」ヒートパイプ付きのヒートシンクが加わりヒートスプレッダーは「VRAM」まで接触することでカード全体を冷却します。
「バックプレート」の通気口が新たに設けられ排熱効果が高まりました。
「Dual Biosスイッチ」はわざわざソフトウェアを起動しなくてもワンタッチで「パフォーマンス」「静音」モードに切り替えることができます。
「GPU TWEAK III」ソフトウェアを使って更に細かい設定をすることもできます。
インターフェース周りを見てみます。
「ディスプレイポート」が3つ、「HDMI」が2つ備えてます。
接続ピンは「12VHPWR」を使用します。
「12VHPWR」を備えていない電源ユニットでは付属の「8ピン」×2のアダプターで対応します。
バックプレートは金属製を採用しているので自重によって反れることはありません。
サイドの小さな「TUF」のロゴは鮮やかなRGBライティングが輝きます。
LED RGBライティングアプリ「Armoury Crate」を使えば美しいライティングを楽しむことができます。
ASUSのオーバークロックツール「GPU TWEAK III」を使えばワンタッチでオーバークロックを設定するほかメモリ周波数、電圧設定など細かな調整やモニターすることができます。
「UI」はシンプルで見やすいので直感的に操作することができます。
換装の際の準備
グラフィックボードを取り換えるときに古いドライバの削除をおススメします。
ドライバをインストール
グラフィックボードを換装したら「GeForce」ドライバをダウンロードしインストールします。
「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」のスコア検証
PC構成
【PCケース】「Fractal Design North Charcoal Black」
【CPU】INTEL社「Core i9-14900K」
【マザーボード】ASUS社「ROG STRIX Z790-I GAMING WIFI」
【メモリ】CORSAIR社「VENGEANCE DDR5, 6000MHz 32GB(16GBx2)」
【GPU】ASUS社「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」
【PSU】CORSAIR社「Corsair RM1000e」
【AIO】ASUS社「ROG RYUJIN II 240」
【Ver】GeForce 551.61
「Resizable BAR」は有効にしています。
GPU | RTX4070 Ti SUPER | RTX 4070 Ti | RTX 4070 | RTX 3090 |
コア数 | 8448 | 7680 | 5888 | 10496 |
ベースクロック | 2210 Mhz | 2310 MHz | 1920 MHz | 1400 MHz |
ブーストクロック | 2550 MHz | 2610 MHz | 2480 MHz | 1700 MHz |
メモリ | 16 GB | 12GB | 12 GB | 24 GB |
メモリ種類 | GDDR6X | GDDR6X | GDDR6 | GDDR6X |
バス幅 | 256-bit | 192-bit | 192-bit | 384-bit |
メモリ帯域幅 | 672 GB/S | 504 GB/S | 504 GB/S | 936 GB/S |
TDP | 385 W | 285 W | 200 W | 350 W |
3D MARK
GPU別スコア
GPU別スコア
「フォースポークン」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「Call of Duty: Modern Warfare 2」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「Horizon Zero Dawn」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「zombie army 4」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「アサシン クリード ヴァルハラ」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「ファークライ5」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
ゴーストリコン・ブレイクポイント-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
ディビジョン2-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
デウスエクス マンカインド・ディバイデッド-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
strange brigade-「スケール150%」
「平均フレームレート」
ゴーストリコン ワイルドランズ-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
トータルスコア・ゲームスコア(3D MARK、blender-省略)
ゲーム中の消費電力(Watt)
高負荷時3DMARK 「FIRESTRIKE」(Temp)
以上、「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」のスコアでした。
使ってみた感想
「RTX4070TiS」を起動して最初に感じたことは「とにかく静か」です。
また、冷却性能に関しても「とにかく冷える!」と感じました。
なぜなら、「TUF」ならではの「冷却機構」にコストをかけているため、十分な冷却性能を発揮します。
ここで冷却性能を見てみます。
「Cinebench 2024」を使って「10分間連続」で実行します。
それでは「GPU温度」を見てみます。(室温13℃)
「GPUスコア」は「24810」となりました。
冷却機構が強力なのか最高温度は「40℃」に達しませんでした。
次に、もっと高負荷なゲーム(フォースポークン)を起動してみます。
設定は「3840×2160」、プリセット「最高」、レイトレーシング「ON」にしています。
冷却機構に十分な余裕が感じられました。
「GPU TWEAK III」を使って「オーバークロック」「メモリ周波数」「電圧設定」などを細かく調整すれば、もっとポテンシャルを引き出せると思います。
ただし、「貸出機材」であるため無茶な設定はできませんが、試す価値はあると思います。(自己責任)
最後に全長「305mm」と、ASUS製品の中では比較的にコンパクトなサイズになるため、最新のMini-ITXケース(3スロット)にぴったり収まります。
ギッチリと詰まっており、重厚感があり、さらに高級感が増します。
良かったところ
❶高負荷の環境でも、ファンの騒音は静かです。
冷却技術「AXIAL-TECH」の長寿命ベアリングは、「TUF」の強みです。
❷ゲームプレイ中、カードは50℃台をキープしています。
分厚いヒートシンクには、ヒートパイプが組み込まれ、ヒートスプレッダーはVRAMにまで接触しており、カード全体を効果的に冷却しています。
❸解像度「WQHD(ネイティブ)」を推奨されていますが「4K」でも十分に遊べます。
「DLSS」を活用すれば「4K」でのゲーム体験が向上し、よりスムーズなフレームレートが実現します。
❹ビデオメモリが「16GB」に増量したことにより、「4K」でのゲーム体験が可能になりました。
以前は「12GB」ではメモリが足りず、「WQHD環境」が推奨されていました。
❺ パフォーマンス性能が旧世代の「RTX 3090」よりも強力です。
❻ アップスケーリング技術「DLSS 3 / 3.5」によって高いフレームレートを実現しています。
❼付属の支え棒が便利です。
剛性を高める金属ボディを採用することで本体の重量(実測1333g)が増しています。
筆者のようにベンチマークのデータを頻繁に取り外す場合には、支え棒は必須ではありませんが、長時間の換装は自重によって「PCI Expressスロット」を傷める可能性があるため、設置しておくことが無難です。
支え棒はグラフィックボードを支えるだけでなく、反転すれば「マイナスドライバー」にもなるので、工具を取り出す手間を省きグラフィックボードの取り外し作業に役立ちます。
残念な点、注意する点
❶消費電力が非常に高いです。
対策としてオーバークロックツール「GPU TWEAK III」を使用して、「電力」と「クロックスピード」を下げてみてください。
極端に下げるとフレームレートが安定しない可能性があるため、注意してください。
❷価格が高いです。
他社メーカーに比べて冷却機構にコストをかけているため、やや高額になります。
総評
最新のグラフィックボード「RTX4070TIS」は、ゲームやクリエイティブ作業において驚くべき性能を実現します。
「RTX4070TIS」は、NVIDIAの「DLSS3技術」と「Ada Lovelaceアーキテクチャ」を搭載しており、「フルレイトレーシング」による没入型のゲーム体験を実現します。
「TUFシリーズ」の冷却機能は、最高温度を55℃以内に抑え、長時間の使用でも安定したパフォーマンスをキープします。
さらに、「Metal Exoskeleton技術」により、「堅牢さ」と「高級感」が実現され、耐久性が向上しています。
「DLSS3 / 3.5」による高いフレームレートは、4K高解像度のゲーム体験を可能にし、ゲームやクリエイティブ作業において新たな次元を開拓します。
「RTX4070TIS」は、「ゲーム」も「クリエイティブ作業」もどちらも楽しめる万能な性能を持っています。
「TUF-RTX4070TIS」の贅沢なエンターテインメント体験を楽しんでみませんか?
お目通し戴き、ありがとうございました。
AD: N.K
主な仕様
本体サイズ-305 x 138 x 65 mm(3.25 Slot)
重量-1333g