今回ご紹介するのは中国のメカニカルキーボードメーカーのIQUNIX社 Mini-ITX PCケース ZX-1です。
「ZX-1」のラインナップは全5色のカラーバリエーションに空冷、水冷と2つのタイプを用意しています。
筆者が購入したのは「Matte Black / Air Cooling」です。
価格は以下の通りです。
「空冷タイプ」・・・259ドル
「水冷タイプ」・・・319ドル
「ZX-1」は中央に仕切りがあって片側にマザーボード、電源ユニット、もう片側にグラフィックボードといったサンドウィッチレイアウトになっています。
トップには240mm簡易水冷クーラーを搭載することができます。
グラフィックボードのサイズは水冷タイプは「305×60×140mm」です。
空冷タイプは「305×45×140mm」になります。
こんなにも可愛いミニマルデザインが欲しかった!
IQUNIX社を簡単に紹介していきます。
IQUNIXとはユニセックスをモチーフとしカラフル、ポップ、とにかく可愛い!キーボードを創作する中国のメカニカルキーボードメーカーです。
キーボードはカラーバリエーションが豊富だけでなく用途に合うレイアウトの多種多様なパターンを取り扱います。
ちょっと覗いてみてください。
IQUNIX社のホームページはこちら!
「ZX-1」は「レッドドットデザイン賞」を受賞するほど高い評価を受けています。
「ZX-1」を購入すると何故か「キーボード」も揃えたくなるような洗練されたカジュアルデザインのIQUNIXにはすっかり虜になりました。
自作PCには興味あるけどPCケースはカジュアルデザインが少なくて、どうも馴染めない!といった方にはIQUNIXブランドで固めるとインテリア映えすると思います。
是非、ご検討してみてください。
開封の儀
外観
「ZX-1」をチェックする
外観はどんなシーンでも馴染みやすいユニセックスデザインが「ZX-1」の最大の魅力です。
素材は「アルミニウム」にマットブラック塗装が施されています。
マットブラックですが、どちらかと言えば光り具合によって「ガンメタリック」に近いです。
「ZX-1」のサイズを見てみます。
「A4-SFX」と比べると二回りくらい大きいです。
フロントマスクは丸い一つのボタンのみでフレームにつなぎ目がなく、とても美しいです。
サイドパネルとトップパネルを取り外す際には工具は不要です。
ここから組み立てながら説明していきます。
PC構成は以下の通りです。
【CPU】INTEL社「Core i9-12900K」
【マザーボード】ASUS社「ROG STRIX B660-I GAMING WIFI」
【メモリ】CORSAIR社「VENGEANCE DDR5, 4800MHz 32GB(16GBx2)」
【GPU】ASUS社「AMD Radeon RX 6800 リファレンスモデル」
【PSU】コルセア社「SF600 GOLD」
【AIO】EK社「EK-AIO Basic 240」
まずトップパネルのインターフェースを見てみます。
「USB」「USB-typeC」「イヤホン」「マイク」を備えています。
普段使わないのであれば付属のキャップで埃の侵入を防ぎます。
トップパネルを外してみます。
指でつまんで上に引っ張ると外せます。
サイドパネルはケース内側から外側に押すと外せます。
サイドパネルの下部には強力な磁石でヒンジの役割を担います。
120mm×2トップファンを固定するブラケットを外します。
電源ケーブルを固定します。
先にケーブルを通してから固定します。
ライザーケーブルを取り付けます。
付属ライザーケーブルは旧規格「PCIe3.0」なので使用せずLINKUP社「PCIe4.0対応」を使用します。
電源ブラケットに電源ユニットを取り付けます。
4点のネジを外します。
こんな感じでしっかり固定します。
マザーボードの下には2.5インチSSDや120mmファンを取り付けることができます。
25mm厚のファンではケーブルスペースに余裕がないので15㎜厚を取り付けます。
マザーボードを取り付けます。
マザーボード周辺に仕切りがなくスペースにゆとりがあって、とても楽です。
トップブラケットに240mm簡易水冷クーラーを取り付けます。
ブラケットには「電源LED」「AUDIO」「USB」を備えています。
グラフィックボードを取り付けます。
緩まないようにスロットを固定します。
最後にCPUにヘッドを締めて完成です。
そして完成!
ケーブルマネジメントは、ほぼないのでケーブル類は出来るだけ最短になるようにしましょう。
使ってみた感想
作業中、ヒンジパネルは強力な磁石のせいで磁力を持った付属ドライバーを近づけると、うっかりカチンと吸い寄せられてボディに接触してしまうことが何度もありました。
幸いにも塗装が硬くしっかりしていたので傷つけずに済みましたが磁力を持たないドライバーなど使用することをオススメします。
ちょっと気になったのはボディの形状のせいか少々、低音よりの騒音(72db)がします。
耳に刺さる音ではないので慣れると気にならないと思います。
ベンチマーク測定(FireStrike ULT)のサーモグラフィ画像でケースの温度の様子を見てみます。
CPU温度は「最大47℃」で室温は「16℃」でこんな感じです。
グラフィックボード側
トップ
CPUが「12400F」なので低発熱でほとんど温度が上がりません。
驚いたのは「RX6800」なのに「30℃」を超えません。
トップは柵が乗っかっているだけなので、ほとんどオープン状態です。 夏場に活躍は間違いないでしょう。
良かったところ
❶つなぎ目のないボディが美しく剛性が高いです。
機能美なので所有感は満たされます。
カジュアルデザインを求めてた方には「ZX-1」は置いておくだけでインテリア映えします。
❷塗装が厚く硬いので、ある程度の衝撃は守られます。
実際にケースを組み立てている段階で3~4回ほど、うっかりぶっつけてしまいましたが無傷でした。
❸トップパネル、サイドパネルが工具不要なのでケース内部清掃を頻繁に行っても摩耗する箇所は少ないです。
❹トップのインターフェースのキャップが埃の侵入を防ぐだけでなく自作PC特有のガジェット感が少ないので部屋に溶けやすく扱いやすいです。
残念な点、注意する点
❶強力な磁力を持った付属ドライバーはヒンジパネル付近に近づけると吸い寄せられて傷をつける恐れがあります。
付属ドライバーを使用することを推奨されますが心配な方は磁力を持たないドライバーをご利用ください。
❷グラフィックボードの全長が「305mm」と現行基準ではミドルレンジモデルくらいのサイズに制限されます。
最近は「320mm」を超えるサイズが主流になので、もう少し全長を伸ばして欲しかったです。
❸付属ドライバー3本以外に「6角レンチ」が付属していなかったせい(コストカット?!)でマザーボードをケースに固定する際に幅が狭くドライバーと赤線が干渉してしまうポイントがあります。
各自、極小ドライバーを用意する必要があります。
❸グラフィックボードの全長が「305mm」と現行サイズではミドルレンジクラスに限られてしまう。
もう「15㎜」ほど長ければ完璧でした!
総評
「ZX-1」はミニマリストにも評価が高くプレミアムなPCケースです。
サイズは大きすぎず小さすぎず決して主張しないフォーマルデザイン「ZX-1」の最大の魅力です。
自作PCというシステム構成はパーツを無限に組み合わせてオンリーワンにカスタマイズするのが醍醐味です。
しかし肝心のケースのデザインがパッとせず敬遠される理由でオールインワンPCを選択するのが一般的です。
ところが最近は自作PCの認知度が上がり奇抜なデザインからフォーマルなケースまで次々に誕生しました。
そのおかげかガジェット感が少ないケースのラインナップが年々、増え自作PC業界が少しずつ盛り上がっているのは確かです。
これほど美しい「ZX-1」は日本で取り扱わないPCケースの一つです。
自作PCの魅力をもっと多くの人に伝え日本で取り扱わない商品はないほどに盛り上げていきたいです。
まずはIQUNIXシリーズから揃えてみませんか?
お目通し戴き、ありがとうございました。
AD: N.K
主な仕様
本体サイズ-330×149×250mm
容量-10.6L
材質-アルミニウム
CPU高-55mmまで
電源ユニット-SFX.SFX-L
冷却-240mm簡易水冷クーラー、120mm×2ファン
PCIe3.0ライザーケーブル付属(170mm)
ストレージ-2.5-HDD、SSD
重量-2.7Kg