今回ご紹介するのは2020年8月8日に発売されたAMD社「Ryzen 7 PRO 4750G=以下4750G」です。
前回のレビューはAPU(GPU内蔵プロセッサー)として各スコア検証を行いました。
【グラボなしでも遊べる!】AMD社「Ryzen 7 PRO 4750G」をレビュー(Vega編)
今回は「CPU部」としての性能は、どのくらいなのか検証していきます。
- 「Ryzen 7 PRO 4750G」のスコア検証(Ryzen)
- 使ってみた感想
- 良かったところ
- 残念な点、注意する点
- 総評
- 関連商品
- 話題のトレンド
- お時間があれば、こちらも目を通して戴けると幸いでございます
「Ryzen 7 PRO 4750G」のスコア検証(Ryzen)
【CPU】AMD社「Ryzen 7 PRO 4750G」
【マザーボード】「ROG CROSSHAIR VIII IMPACT」
【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×2/16GB」
【GPU】ASUS社「ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING」
3D MARK
CPU別スコア
グラフィックボードと併用した場合、CPU性能は「9700K」と同等のスコアを出しました。
「ファークライ5」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「フルHD」が全く伸びなく「高フレームレート」を狙うのは厳しいです。
ゴーストリコン・ブレイクポイント-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「ブレイクポイント」は元々、ゲーム自体が重たくて「フルHD」では予想通り伸びが悪いです。
平均フレームレートは「フルHD」も「WQHD」も大きく変わりませんが「WQHD」設定のほうが安定するという不思議現象が起きています。
ディビジョン2-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
やはり「フルHD」は安定しません。
SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「フルHD」のカクツキが目立ちストレスの連続です。
RISE OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「SHADOW OF THE TOMB RADER」と同じく「フルHD」は安定しません。
デウスエクス マンカインド・ディバイデッド-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「スクエニ」タイトルが「4750G」と相性が悪いのか「フルHD」と「WQHD」と同じスコアになってしまいました。
strange brigade-「スケール150%」
「平均フレームレート」
「strange brigade」では1番、高いスコアを出しましたが実プレイでは、ところどころ微細なカクツキが発生してます。
ゴーストリコン ワイルドランズ-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
実プレイでは「フルHD」がやや軽く感じる程度で「WQHD」以降は重い動作でした。
使ってみた感想
「室温25℃」に設定して「Cinebench R20」のベンチマークを計測したところ「69℃」まで上がりましたが「APU」と比べて、ほとんど変わりませんでした。
「70℃」を越えなかったので発熱は抑えられました。
また消費電力は「71W」とあまり変わりませんでした。
「Ryzen」CPUとしてご使用いただいても発熱も少なく低消費電力です。
良かったところ
❶発熱も消費電力も抑えられて省エネです。
❷4Kなど高解像度ほどフレームレートが安定していきます。
「Ryzen7 3800X」まではいきませんが「UWQHD」「4K」などは比較的、快適です。
残念な点、注意する点
❶一番、気になったのは「フルHD」設定にしてゲームをすると負荷がかからない場面でもフレームレートが安定しません。
常時「カクツキ」が発生してしまい非常にストレスが溜まります。
なので、あえて仮想解像度「2560x1440」設定にしてプレイしたほうが少し安定します。
❷APU(GPU内蔵プロセッサー)として使わないのであれば素直に「Ryzen」CPUとして購入したほうが良いでしょう。
総評
今回「Ryzen 7 PRO 4750G」のレビューはAPU「Vega」とCPU「Ryzen」の2つの性能を検証しました。
「Vega」は低消費電力でありながら力強いパフォーマンスを魅せてくれました。
しかし「Ryzen」は動作が不安定なせいかパッとしない結果となりました。
特に「トゥームレイダー」や「デウスエクス」など「スクエニ」のゲームでは「フルHD」が非常に不安定でした。
対策として仮想解像度を設定して「WQHD」など解像度を高くしていくと比較的安定します。
または「BIOS更新」などソフトウェア側のアップデートによる安定化を待つしかなさそうです。
APU(GPU内蔵プロセッサー)としてはパフォーマンスが良いので小型PCを創るなど楽しみどころが多いです。
しかしグラフィックボードと併用するCPUとしてお使いならば動作が安定しないので、あまりオススメしません。
素直に「Ryzen」CPUを購入したほうが無難です。
筆者のPC構成の相性問題もあると思いますが「メモリ」の選定が重要な要素となりそうな気がしました。
また「L3キャッシュ」の減少も影響していると思われます。
「4750G」をもっと知るべく「メモリ」の周波数、電圧など細かな調整をしながら最良の設定を探してみます。
「4750G」はベストの状態を探すに試行錯誤を繰り返す「ベスト探し」が楽しい「プロセッサー」だと思います。
お目通し戴き、ありがとうございました。
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