今回ご紹介するのは2020年11月20日に発売されたASUS社「リファレンスモデル版 RX6800=以下RX6800」です。
同日に上位モデル「RX6800XT」も発売されました。
❶「Radeon RX 6800」
価格・・・72,800円前後~(税別)
❷「Radeon RX 6800XT」
価格・・・82,000円前後~(税別)
今回もリファレンスモデルが先行販売されましたが各メーカーによって価格が大きく異なりますが中身は、ほぼ同じです。
唯一、違いがあるとすればパッケージのクオリティーが違います。
メーカーによっては簡易的な梱包もあれば、これでもかというくらいに厳重に梱包されているのもあります。
- 在庫はRTX3080以上に少なくて激しい争奪戦だった!?
- 「RX6800」は旧世代王者「RTX2080Ti」を超えた!?
- 「リファレンスモデル版 RX6800」の特長
- 開封の儀
- 外観
- 「リファレンスモデル版 RX6800」をチェックする
- 換装の際の準備
- ドライバをインストール
- 「リファレンスモデル版 RX6800」のスコア検証
- 使ってみた感想
- 良かったところ
- 残念な点、注意する点
- 総評
- 関連商品
- トレンドアイテム
- お時間があれば、こちらも目を通して戴けると幸いでございます
在庫はRTX3080以上に少なくて激しい争奪戦だった!?
11月20日19時より「RX6800XT/RX6800」の争奪戦が始まりました。
筆者は最初から「RX6800」を狙っていましたが、やはりターゲットは上位モデル「RX6800XT」に集中しました。
「RX6800XT」は一部ですが「RTX3090」を超えるスコアがあるとのことで最強コストパフォーマンスに優れた理由で瞬殺に終わりました。
もちろん「RX6800」も瞬殺でしたが翌日、秋葉原へ散歩がてらブラブラしていたらナント?!「RX6800」の在庫が溢れていました。
言うまでもありませんが「RX6800XT」は、どこも既に完売です。
昨日の争奪戦は何だったのかと思いながら帰りました。
「RX6800」は旧世代王者「RTX2080Ti」を超えた!?
まず「RX6800」スペックを見てみます。
GPU | RX6800 | RX6800XT | RTX 2080 Ti | RTX 3070 | RTX 3080 | RX 5700 XT |
コア数 | 3840 | 4608 | 4352 | 5888 | 8704 | 2560 |
ベースクロック | 1815 Mhz | 2015MHz | 1350 MHz | 1500 MHz | 1440 MHz | 1605 MHz |
ブーストクロック | 最大2105Mhz | 最大2250MHz | 1545 MHz | 1730 MHz | 1710 MHz | 1905 MHz |
メモリ | 16GB | 16GB | 11GB | 8GB | 10GB | 8GB |
メモリ種類 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6X | GDDR6 |
バス幅 | 256-bit | 256-bit | 352-bit | 256-bit | 320-bit | 256-bit |
メモリ帯域幅 | 512 GB/S | 512 GB/S | 616 GB/S | 512 GB/S | 760 GB/S | 448 GB/S |
TDP/BP | 250 W | 300 W | 250 W | 220 W | 320 W | 225 W |
「RTX2080Ti」と比べて「コア数」「バス幅」「メモリ帯域幅」は少ないですが「クロック数」が大きく差をつけました。
今後においてゲームの表現力がグッと上がるにつれ必要不可欠な「ビデオメモリ」は「11GB」よりも「5GB」も増えて「16GB」となりました。
「RTX3070」も「RTX2080Ti」と同等のパフォーマンスを期待されましたが僅かな差で負けてしまいました。
敗因は「8GB」の「ビデオメモリ」と考えられます。
その点「RX6800」は「16GB」の大容量を備えているので「RTX2080Ti」を打ち負かせることができるのか検証したいと思います。
「リファレンスモデル版 RX6800」の特長
❶DirectX 12 Ultimateにより実現する真に臨場感あふれるゲーミング体験
❷AMD FidelityFXにより可能となる堅牢なビジュアル機能セット
❸Radeon Image Sharpeningにより実現する優れたディテール
❹Radeon Software Performance Tuning Presetsによるワンクリック・オーバークロック
❺1,300以上のモニターで利用できるAMD FreeSyncテクノロジーにより、ティアリングやちらつきがなく純粋にゲームに没頭できる環境が実現
❻Radeon Anti-lagにより、入力レイテンシーを抑えて競争力を向上
❼Radeon Boost5により、必要な瞬間にパフォーマンスを強化(AMD社HPより引用)
開封の儀
外観
「リファレンスモデル版 RX6800」をチェックする
持った感じ「オリファンモデル」にはないギッシリした重量感があります。
外観はオール金属製で覆われて質感は非常に高いです。
デザインは好みが大きく分かれるところで「RTX3000シリーズ」に比べて控えめにした印象です。
「ファン」は「RX5000シリーズ」とは異なり「3つ」になりました。
今まで「リファレンスモデル」ならではPCケース外に排気する「外排気」を採用していましたが今回「RX6800シリーズ」は「内排気」を採用しているのが大きな変更点です。
ファンブレードを見てみます。
リファレンスモデル「3連ファン」は「Radeon vii」以来なので冷却性能に期待できそうです。
ちなみに「Radeon vii」は爆熱で有名でしたが「RX6800」は大丈夫なのか気になるところです。
次は冷却性能を見てみます。
サイドにヒートパイプは見当たりません。
サイドの「フィン」から排気されます。
PCケース外に排気する「外排気」ではないので小型PCケース(ITX)では熱対策が必要です。
真ん中のコンデンサーがギッシリ詰まっています。
インターフェース周りを見てみます。
「ディスプレイポート」が2つ、「HDMI」が1つ「USB-C」が1つ備えてます。
この「USB-C」は通常の「入出力」です。
VR専用に設計されていないようなので少し残念です。
また排気口が撤廃されて見た目が暑苦しい感じがします。
接続ピンは「8ピン」を2つ使用します。
バックプレートを見てみます。
バックプレートは金属製で覆われているので自重による負荷には耐えられそうです。
「RADEON」のイルミネーションは「赤」固定です。
それでは「RX6800」のパフォーマンスはどのくらいなのかベンチマークを見ていきます。
換装の際の準備
グラフィックボードを取り換えるときに古いドライバの削除をおススメします。
ドライバをインストール
グラフィックボードを換装したら「Radeon」ドライバをダウンロードしインストールします。
「リファレンスモデル版 RX6800」のスコア検証
【CPU】「Core i9 10900K」
【マザーボード】「ROG STRIX Z490-I GAMING」
【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×2/16GB」
比較するGPUは「RX6800」「RTX3070」「RTX2080Ti」「RTX2080-S」「RTX2080」「RX5700XT」「RTX2070-S」です。
今回「RX6800」より「アサシン クリード ヴァルハラ」を追加しました。
blender(BMW V2.90-OPTIX)ー「GPU」-数字が少ないほど「速い」ということになります。
「RTX2080Ti」より遅く「RTX3070」には及ばなくて残念です。
「Blender」をお使いならGeforce「RTX3000シリーズ」の方が最適化されていて扱いやすいです。
3D MARK
GPU別スコア
「3D-MARK」では思ったほどスコアが良くないです。
特にレイトレーシングに特化した「PortRoyal」では「RTX2000シリーズ」並みとなってしまいました。
レイトレーシングのパフォーマンスは「RTX2000シリーズ」と同等と思っておくとイメージしやすいです。
「レイトレーシング」を存分に味わいたいなら「RTX3080/3090」をオススメします。
「アサシン クリード ヴァルハラ」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「RX6800」がズバ抜けてスコアが高いです。
「フルHD」「WQHD」で遊ぶと、かなり快適です。
「RTX3090」でさえも「4K」は「60fps」は厳しかったです。
よって「Radeon」によって最適化された「アサシン クリード ヴァルハラ」は「RX600シリーズ」が強いです。
「ファークライ5」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「フルHD」は伸びが悪いです。
「WQHD」よりも解像度が細かいほど伸びていきます。
ゴーストリコン・ブレイクポイント-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「RTX3070」「RTX2080Ti」を寄せ付けないほどパフォーマンスを叩き出しました。
ディビジョン2-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「RTX2080Ti」には惜しくも負けてしまいました。
SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「フルHD」でもしっかり伸びた結果、圧勝しました!
RISE OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
惜しくも「RTX2080Ti」に敗れました。
デウスエクス マンカインド・ディバイデッド-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「激重ゲーム」で有名な「デウスエクス」ですが最適化の恩恵もあって「WQHD」「UWQHD」で本領発揮しています。
strange brigade-「スケール150%」
「平均フレームレート」
「RTX3070「RTX2080Ti」とほぼ同等のスコアになりました。
ゴーストリコン ワイルドランズ-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「フルHD」は全く伸びませんでした。
ゲーム中の消費電力(Watt)
高負荷時3DMARK 「FIRESTRIKE」(Temp) 測定時の室温は18~24℃に設定しております。
以上「リファレンスモデル版 RX6800」のスコアでした。
使ってみた感想
最近は「アサシン クリード ヴァルハラ」を楽しんでいます。
第一章おきに「RTX3070」「RX5700XT」「RTX3090」と並行しながら動作確認も含めながらストーリーを進行しています。
やはりGeforce系はフレームレートが安定しなくて常時ガクガクしています。
Geforceの最適化を待つか「アサシン クリード ヴァルハラ」の快調のために「RX6000シリーズ」を購入するか迷うところです。
そのくらいパフォーマンスに差があります。
他にレイトレーシングの機能としては、まだまだ不十分です。
「DLSS」がないので重たいゲームはずっと重いままです。
AMDが開発している「DLSS」代わりの「FidelityFX Super Resolution」に期待したいです。
良かったところ
❶トータル的に「RTX2080Ti」よりもパフォーマンスに優れています。
「RTX3070=8GB」とは違い「ビデオメモリ」は「16GB」もあるのでフレームレートが落ちにくいだけでなく様々な映像表現もご堪能できます。
❷厚みが「2スロット」なので「RTX2080Ti」超えの超小型ハイスペックゲーミングPCが構築しやすいです。
最近はほぼ「3スロット」が標準サイズになりつつあるので「2スロット」はかなり希少だと思います。
❸「リファレンスモデル」ならではしっかり造りこまれた質感と剛性が「オリファンモデル」よりも優れます。
残念な点、注意する点
❶「オリファンモデル」に比べ冷却性能が乏しいです。
実際にプレイをしていると「GPU温度」は低く表示されていますがボディー全体が非常に熱いです。
その点は「オリファンモデル」の方が優位となるでしょう。
❷「オーバークロック」が抑えられている。
「リファレンスモデル」では「高耐久性」「長寿命」を謳っているので本来のポテンシャルが引き出せない。
❸レイトレーシングの機能としては、まだまだ不十分です。
「DLSS」もないので重たいゲームはずっと重いままです。
「DLSS」代わりのAMDが開発中の「FidelityFX Super Resolution」に期待したいです。
総評
「RX6800」は「Geforce系ゲーム」では極端に劣化することなく普通に遊べました。
Radeon初の「レイトレーシング」は正直、いまいちでした。
感覚としては旧世代Geforce「RTX2000シリーズ」と同等のパフォーマンスです。
「レイトレーシング」が快適に遊べるようになるまでは少し時間がかかりそうです。
「レイトレーシング」は、まだ不要という方には「RX6000シリーズ」がオススメです。
「2スロット」の利点を活かした「超小型PC」には「RX6800」が一番、しっくりきます。
「RTX2080Ti」の時に成し得なかった「超小型ハイエンドゲーミングPC」が半額で実現できる時代になりました。
ご自慢の「超小型PC」のアップグレードに「リファレンスモデル版 RX6800」は、いかがですか?
お目通し戴き、ありがとうございました。
AD: N.K
関連商品
トレンドアイテム
お時間があれば、こちらも目を通して戴けると幸いでございます
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