新世代は旧世代を大きく超えよ

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【カッコいいのに・・・】インテル社「Intel ARC A770 16GB」をレビュー

今回ご紹介するのは2022年11月12日に発売されたインテル社「Intel ARC A770 16GB=以下、A770」です。

 

価格は69,800円です。(税込)

 

インテル社がグラフィックボードを創るのは22年ぶりとのことです。

 

Intel ARCシリーズ」は全4種類です。

 

❶A770・・・フラッグシップモデル

 

❷A750・・・メインストリームモデル

 

❸A580・・・フルHDエントリーモデル

 

A380・・・ローエンドモデル

 

スペックを見てみます。

GPU A770 A750 A580 A380
Xeコア数 32 28 24 8
XEXエンジン 512 448 384 128
レイトレーシングコア数 32 28 24 8
ベースクロック 2100 MHz 2050 MHz 1700 MHz 2000 MHz
メモリ 16 / 8 GB 8 GB 8 GB 6 GB
メモリ種類 GDDR6 GDDR6 GDDR6 GDDR6
バス幅 256-bit 256-bit 256-bit 96-bit
TDP/BP 225 W 225 W 175 W 75 W

「Xeコア数」といって「GeForce」「Radeon」と表記が大きく異なります。

 

Intel ARC」の場合は「Xeコア数」の数が多いほどパフォーマンスが優れるとのことです。

 

もっと簡単に言えば「Xeコア数」に注目すれば良いということです。

 

GeForce」「Radeon」の場合、例えば「クロック数」などスペック値はフラッグシップよりもミドルの方が高いことがあって分かりづらい時があります。

 

Intel ARC」はCPU表記に近いのでシンプルで分かりやすいです。

 

CPUもGPUもそうですがスペック値より実測値が大事です。

 

「A770」は「レイトレーシング」が対応しているので最新ゲームの最先端グラフィックが楽しめるのは良いです。

 

それでは「Intel ARC A770 16GB」をレビューしていきます。

「7万円」の性能に見合うのか?

「A770」のパフォーマンスはNVIDIA社「RTX3060Ti」、AMD社「RX6600XT」くらいと言われています。

 

「A770」は発売が遅すぎたため現在において「7万円」の価値に見合うのか疑問を持ちます。

 

まず「ゲーム用途」に向いてないと多く意見が寄せられています。

 

では「A770」は何のためにリリースしたのか?

 

「A770」を購入した方の大半が「応援」「興味本位」「デザイン」という目的のようです。

 

筆者は「デザイン」と「進化過程」を見届ける目的で購入しました。

開封の儀

外観

Intel ARC A770 16GB」をチェックする

表面ボディーの材質は「プラスチック製」です。

 

「プラスチック製」ですがチープな感じはありません。

 

マット状なので傷や汚れ付きやすいので取り扱いづらいです。

 

リファレンスモデルらしく「2スロット」とコンパクトに仕上がっているので質感は高く所有欲を満たしてくれます。

 

ボードサイズは「27×11.5×42mm」です。

 

サイズが小さいので小型PCケースと相性が良いです。

 

ファンブレードを見てみます。

「ブレード数」は「15枚」です。

 

ファン外径は実測「85mm」です。

 

サイドはこんな感じです。

 

ヒートシンクに一部銅製が採用されています。

 

サイドは配線など隠れてスッキリしています。

インターフェース周りを見てみます。  

「ディスプレイポート」が3つ、「HDMI」が1つ備えてます。 

接続ピンは「8ピン」と「6ピン」を使用します。

 

接続ピンの隣に「LEDストリップ」の端子があります。

 

「USB 2.0ヘッダー」をマザーボードと接続する必要があります。

 

お好みのカラーでイルミネーションが楽しめます。

バックプレートは縁が「プラスチック製」で中央が「金属プレート」で覆っています。

「ロゴ」など余計な装飾品がないのでクリエイター受けするデザインです。

換装の際の準備

グラフィックボードを取り換えるときに古いドライバの削除をおススメします。

 

古いドライバ削除の詳しくはこちら!

ドライバをインストール

グラフィックボードを換装したら「Intel ARC A770 16GB」ドライバをダウンロードしインストールします。

 

ダウンロードはこちら

Intel ARC A770 16GB」のスコア検証

現在「7万円相当」の「RX6800」と比較していきます。

【CPU】INTEL社「Core i9-13900K

マザーボードASUS社「ROG STRIX Z690-I GAMING WIFI

【メモリ】CORSAIR社「VENGEANCE DDR5, 4800MHz 32GB(16GBx2)

GPUインテル社「Intel ARC A770 16GBAMD 社「Radeon RX6800

PSUThermaltake社「TOUGHPOWER GF3 1000W

【AIO】ASUS社「ROG Ryujin II 240

【Ver】31.0.101.3802 /Radeon 22.11.1

 

3D MARK 

GPU別スコア

blender(V3.3.0)ー「GPU

GPU別スコア

Call of Duty: Modern Warfare 2」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

「Horizon Zero Dawn」-「デフォルト設定」 

「平均フレームレート」

「zombie army 4」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

アサシン クリード ヴァルハラ」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

ファークライ5」-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

ゴーストリコン・ブレイクポイント-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

ディビジョン2-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

RISE OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

デウスエクス マンカインド・ディバイデッド-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

strange brigade-「スケール150%」

「平均フレームレート」

ゴーストリコン ワイルドランズ-「デフォルト設定」

「平均フレームレート」

トータルスコア

ゲームスコア(3D MARK、blender-省略)

ゲーム中の消費電力(Watt)

高負荷時3DMARK 「FIRESTRIKE」(Temp)

 

以上「Intel ARC A770 16GB」のスコアでした。

使ってみた感想

ひと通りゲーム(2015年以前)をしましたが、ゲームが落ちる、バグ、などは目立った症状はありませんでした。

 

ただフレームレートが出にくいタイトルは顕著に表れます。

 

得意、不得意の落差が激しいので「Intel ARC A770」をメインPCとして構築するのはリスクが高すぎます。

 

いくらハードウェアが優れていてもソフトウェア(ドライバーなど)が未成熟であればスコアが上がらないだけでなく起動すらしないなど不具合に見舞われて使い物にならないということが再認識させられました。

 

それくらい「ドライバー」の精度を高めるのは難しい技術であるということです。

 

今後どのくらい「XeSS」対応タイトルが増えていくのか普及のカギとなるでしょう。

良かったところ

❶デザインが良いので黒いPCケースなら、ほぼマッチします。

 

また「Mini-Itx」と相性が良いのでビジュアル重視で構築するのも良いでしょう。

 

❷厚み「2スロット」でコンパクト!

 

❸アップスケーリング「XeSS」が順次、対応している。

 

現在は対応タイトルは少なく時間はかかりますが長い目で応援したいです。

 

❹高効率ビデオコーデック「AV1」に対応。

残念な点、注意する点

❶7万円に見合う「ゲーム性能」とは程遠いです。

 

ゲームが目的ならば素直に「RTX3070」「RX6800」を買いましょう。

 

❶ドライバが完全に削除できません。

 

グラボドライバ削除アプリ「DDU」を使っても完全削除できません。

 

手動(デバイスマネージャー)にて削除も行いましたが、やはり消去できません。

 

ファイルが残存している影響か「AMD Software: Adrenalin Edition」をインストールしたらゲームが極端に遅くなりました。

 

内蔵GPUよりも酷いです。(秒間1フレームくらい)

 

その後、しばらく使っているとOS起動時には画面が真っ暗になって「マウスカーソル」しか表示されなくなりました。

 

筆者のように「NVIDIA」「AMD」と他社を交えてベンチマークスコアを計測する使い方は要注意です。

 

この作業を2回試したところ同じ不具合が続きました。

 

OSを壊さないためには「インテル製グラボ専用」として割り切りが必要です。

 

早くドライバが改善されることを願います。

 

❷ソフトウェア「ARCコントロール」がゲームしていない時でも割り込んできます。

 

ドライバを削除しても「ARCコントロール」が起動時に立ち上がります。

 

かなりストレスです。

 

❸「ドライバ」が熟成するまで時間はかかりそうです。

 

「ゲーム目的」で買うなら「Intel ARC A770」は止めておいた方が良いです。

 

とにかく予期せぬエラーが絶えません。

総評

ゲーム性能は7万円に見合いませんがデザインは良いので不思議と所有欲を満たしてくれます。

 

今後はドライバーの熟成次第でパフォーマンスが劇的に変わるポテンシャルを秘めています。

 

ちょっと欲しいかもという方は入手困難?!(数量不明)になりそうなので「コレクション」として今のうちに「Intel ARC A770」を買っておくのも良いと思います。

 

INTELファン」や「コレクター」の方が応援していただけると「Intel ARC A770」に続く新しい「Intel ARC」に生まれ変わる可能性があります。

 

筆者は「コンパクト」「ビジュアル」が好きなので、なるべく買い支えたいです。

 

無理にオススメしませんが一緒に応援して「Intel ARC」を盛り上げませんか?

 

 

お目通し戴き、ありがとうございました。

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主な仕様

27×11.5×42mm

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