今回ご紹介するのは2021年6月3日に発売されたASUS社「TUF-RTX3080TI-O12G-GAMING=以下、RTX3080Ti」です。
- 「LHR」は「暗号通貨ブーム」を断ち切る?!
- RTX3080TiはRTX3090のダウンサイズ版
- 「TUF-RTX3080TI-O12G-GAMING」の特長
- 開封の儀
- 外観
- 「TUF-RTX3080TI-O12G-GAMING」をチェックする
- 換装の際の準備
- ドライバをインストール
- 「TUF-RTX3080TI-O12G-GAMING」のスコア検証
- 使ってみた感想
- 良かったところ
- 残念な点、注意する点
- 総評
- 主な仕様
- 関連商品
- トレンドアイテム
- お時間があれば、こちらも目を通して戴けると幸いでございます
「LHR」は「暗号通貨ブーム」を断ち切る?!
「RTX3080Ti」は昨今の事情を反映した仕様になっています。
例えば「暗号通貨」のコイン種類である「イーサリアム」の「ハッシュレートリミッター=LHR」を搭載しています。
「LHR」はGPUの処理内容と負荷、処理時間の継続性を感知してソフト側で制限をかける機能です。
「LHR」が機能するとマイニングを始めてから徐々にスピードが落ちるというマイナーにとって不利な機能が働きます。
よって「暗号通貨」による購買目的から外れて純粋にゲームを楽しみたい方へお届けしたいという「NVIDIA社」の強い思いを込めたグラフィックボードです。
RTX3080TiはRTX3090のダウンサイズ版
左「RTX3090」、中央「RTX3080Ti」、右「RX6900XT」
「RTX3080Ti」は旧世代「RTX2080Ti」の後継モデルです。
また2020年10月に発売された「RTX3080」の強化版でなく「RTX3090」のダウンサイズ版です。
スペックは以下の通りです。
GPU | |||||
コア数 | 10496 | 10240 | 5120 | 8704 | 4352 |
ベースクロック | 1400 MHz | 1370 MHz | 2015MHz | 1440 MHz | 1350 MHz |
ブーストクロック | 1700 MHz | 1670 MHz | 最大2250MHz | 1710 MHz | 1545 MHz |
メモリ | 24 GB | 12 GB | 16GB | 10GB | 11GB |
メモリ種類 | GDDR6X | GDDR6X | GDDR6 | GDDR6X | GDDR6 |
バス幅 | 384-bit | 384-bit | 256-bit | 320-bit | 352-bit |
メモリ帯域幅 | 936 GB/S | 912 GB/S | 512 GB/S | 760 GB/S | 616 GB/S |
TDP | 350 W | 350 W | 300 W | 320 W | 250 W |
「RTX3080Ti」は「RTX3090」と比べてメモリが半分の12GBですが、それ以外は、ほぼ同等のスペックです。
競合するAMD社の最高峰モデル「RX6900XT」と比べるとコア数は2倍もあります。
しかし「RX6900XT」の方がクロック数は約30%くらい高くなっています。
また「ビデオメモリ」が「RTX3080Ti」が「12GB」に対し「RX6900Xt」は「16GB」と「4GB分」少ないです。
「メモリ帯域幅」は「RTX3080Ti」は「912GB/S」に対し「RX6900Xt」は「512GB/S」と約40%くらい「RTX3080Ti」の方が拡がっています。
価格は「RTX3080Ti」が「200,000円~260,000円」です。 「RX6900Xt」が「178,000円~350,000円」と価格幅は広いですが中間値「210,000円前後」のモデルが売れています。
両者の価格帯は近いですがゲームによってパフォーマンスが大きく異なります。
「RTX3090」も含め「RTX3080Ti」、「RX6900Xt」と両者の違いを見ていきます。
「TUF-RTX3080TI-O12G-GAMING」の特長
❶NVIDIA Ampereストリーミングマルチプロセッサ:世界最速で最も効率的なGPUのためのビルディングブロックである全く新しいAmpere SMは、FP32の2倍のスループットと改善された電力効率を実現します。
❷第2世代RTコア:第1世代RTコアの2倍のスループットを体験し、さらにRTとシェーディングを同時に行うことで、まったく新しいレベルのレイトレーシング性能を実現します。
❸第3世代 Tensor コア:構造的スパースとDLSSなどの高度なAIアルゴリズムにより、最大2倍のスループットを実現します。
これらのコアは、ゲームのパフォーマンスと全く新しいAI機能を大幅に向上させます。
❹OCエディション:ブーストクロック 1,785 MHz (OCモード)/ 1,755 MHz (Gamingモード)
❺Axial-techファン設計では、中央のファン方向を逆にして乱流を抑えた新チューニングを施しています。
❻デュアルボールファンベアリング設計は、スリーブベアリング設計に比べての最大2倍の寿命。
❼ミリタリーグレードのコンデンサやその他のTUFコンポーネントは、耐久性と性能を向上させます。
❽GPU Tweak IIは直感的なパフォーマンス調整と温度制御、システムモニタリングを提供。(ASUS社HPより引用)
開封の儀
外観
「TUF-RTX3080TI-O12G-GAMING」をチェックする
表面ボディーの材質は「金属製」です。
少し赤みがかった黒のボディーカラーになります。
大きさは旧世代「RTX2000シリーズ」の重量級クラスと、ほぼ同じくらいです。
ファンブレードを見てみます。
「ブレード数」は「9枚」です。
「センターファン」は「逆回転」させることで冷却アレイ内の気流の乱れを低減してボディ全体の排熱効率を上げるとのことです。
よって「55℃」以下は回転が停止して耳障りな騒音から解放されます。
冷却方法は最上位グレード「TUF-RTX3090-O24G-GAMING」と同じなので冷却性能はバッチリです!
次は冷却性能を見てみます。
ボディの端から端まで全体が「フィン」で覆われています。
分厚い「フィン」が「2.7スロット」まで占めてます。
強力な冷却性能をフルに活かしてオーバークロック性能を最大限に引き出します。
「バックプレート」の通気口が新たに設けられ排熱効果が高まりました。
「Dual Biosスイッチ」はわざわざソフトウェアを起動しなくてもワンタッチで「パフォーマンス」「静音」モードに切り替えることができます。
インターフェース周りを見てみます。
「ディスプレイポート」が3つ、「HDMI」が2つ備えてます。
接続ピンは「8ピン」は2つ使用します。
バックプレートを見てみます。
バックプレートは金属製を採用しているので自重によって反れることはありません。
サイドの小さな「TUF」のロゴは鮮やかなRGBライティングが輝きます。
LED RGBライティングアプリ「Armoury Crate」を使えば美しいライティングを楽しむことができます。
Armoury Crateダウンロードはこちら
ASUSのオーバークロックツール「GPU TWEAK II」を使えばワンタッチでオーバークロックを設定するほかメモリ周波数、電圧設定など細かな調整やモニターすることができます。
「UI」はシンプルで見やすいので直感的に操作することができます。
換装の際の準備
グラフィックボードを取り換えるときに古いドライバの削除をおススメします。
ドライバをインストール
グラフィックボードを換装したら「GeForce」ドライバをダウンロードしインストールします。
ダウンロードはこちら
それぞれの「CPU」の特性を参考にしていただけると幸いです。
比較する「GPU」は「RTX3080Ti」「RX6900XT」「RTX3090」「RX6800XT」「RX6800」「RTX2080Ti」「RX5700XT」です。
GPU別の比較スコアはインテル社のCPUをベースに検証しています。
それでは「ベンチマーク」を見ていきます。
「TUF-RTX3080TI-O12G-GAMING」のスコア検証
【CPU】「Core i9 11900K」「Ryzen 9 5950X」
【マザーボード】「ROG STRIX Z590-I GAMING」「ROG CROSSHAIR VIII IMPACT」
【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×2/16GB」
【GPU】ASUS社「TUF-RTX3080TI-O12G-GAMING」
blender(BMW V2.90-OPTIX)ー「GPU」-数字が少ないほど「速い」ということになります。
「RTX3090」と比べて1秒ですが「RTX3080TI」の方が速いです。
「RTX3080Ti」は現行VGAの中で一番、速いグラフィックボードという結果になりました。
3D MARK
GPU別スコア
「TimeSpy」では「RTX3090」の方がスコアは高いです。
「TimeSpy」以外は「RTX3090」と同等のスコアになりました。
一方、「RX6900XT」と比べると「PortRoyal」以外は「RX6900XT」の方が軍配が上がります。
「アサシン クリード ヴァルハラ」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「アサシン クリード ヴァルハラ」では圧倒的に「RX6900XT」が優位になりました。
「RX6900XT」のワンランク下位モデルの「RX6800XT」よりも下回りました。
「RTX3090」とは、ほぼ同等のスコアになりました。
「ファークライ5」-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「CPU別」を見ると「11900K」の方が「フルHD」「WQHD」はかなり伸びやすいです。
「GPU別」を見ると「フルHD」の伸びがイマイチですが「WQHD」「4K」では「RTX3090」と同等のスコアになりました。
「RX6900XT」と比べると約7%くらい「RTX3080Ti」の方がスコアが高い結果になりました。
ゴーストリコン・ブレイクポイント-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「CPU別」を見ると「5950X」の方が約8%スコアが高い結果になりました。
「GPU別」を見ると「RX6900XT」の方が10%と優位なスコアになりました。
また「RTX3090」と比べて6%、スコアが高い結果になりました。
ディビジョン2-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「RTX3090」と比べて約2%、スコアが高い結果になりました。
一方「RX6900XT」と比べて約6%スコアが高い結果になりました。
SHADOW OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「CPU別」を見ると両者とも違いはありませんでした。
「GPU別」では「RTX3090」がほぼ同等のスコアになりました。
「RX6900XT」と比べると4%、低いスコアになりました。
RISE OF THE TOMB RADER-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「CPU別」を見ると「フルHD」は「11900K」の方が伸びが良いです。
また「WQHD」では「5950X」の方が伸びる結果になりました。
デウスエクス マンカインド・ディバイデッド-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「CPU別」を見ると「11900K」の方が5%、スコアが高い結果になりました。
「GPU別」を見ると「RX6900XT」「RTX3090」と三者、同等のスコアになりました。
strange brigade-「スケール150%」
「平均フレームレート」
「GPU別」を見ると「RTX3090」と比べて3%、スコアが低い結果になりました。
一方「RX6900XT」と比べて14%と大きく差をつけました。
ゴーストリコン ワイルドランズ-「デフォルト設定」
「平均フレームレート」
「CPU別」を見ると「フルHD」は「11900K」の方が優位な結果になりました。
また「WQHD」では「5950X」の方がスコアが高い結果になりました。
「GPU別」で見ると「RTX3090」とほぼ同等のスコアになりました。
「RX6900XT」と比べて8%、スコアが高い結果になりました。
ゲーム中の消費電力(Watt)
高負荷時3DMARK 「FIRESTRIKE」(Temp)
以上「TUF-RTX3080TI-O12G-GAMING」のスコアでした。
使ってみた感想
ひと通りゲームをしたところ体感的には「RTX3090」とほとんど変わりませんでした。
「ビデオメモリ」が「12GB」を超えるようなゲーム(NVIDIA公開中のビー玉)以外は「RTX3080Ti」で十分、対応できると思います。
最新のゲーム「4K環境」で「60fps」を下回らない超快適なグラフィックボードは「RTX3080TI」の一択でしょう。
一方で「RX6900XT」とはゲームの種類によって大きく変わりました。 例えば「アサシン クリード ヴァルハラ」では「RX6900XT」の方がフレームレートが26%も高いパフォーマンスを発揮します。
「RX6900XT」が優位なゲームタイトルは「アサシン クリード ヴァルハラ」のほかに「ゴーストリコン・ブレイクポイント」「SHADOW OF THE TOMB RADER」です。
しかし「アサシン クリード ヴァルハラ」が突拍子もないスコアを出しますが、それ以外のゲームでは落差があまりない点を考慮すると「RTX3080Ti」の方がトータルバランスが優れていると思います。
良かったところ
❶30万円を超える「RTX3090」と変わらないパフォーマンスを実現します。
❷「4K環境」で「60fps」以上のゲームが体験できる。
❸「Mod」を入れたゲームも快適に遊べる。
❹「レイトレーシング」「DLSS」が最高水準で遊べる。
残念な点、注意する点
❶価格が高い。
ゾタック社の「17万円」モデルならば昨今の事情を踏まえて少々、納得できると思いますが「20万円」を超えると「ガチゲーマー」以外はオススメしません。
❷入手性が悪い。
メーカーを選ばなければ入手できますが20万円を超えています。
❸消費電力が高い。
特にゲームとして相性が良い「11900K」は最高のパフォーマンスを駆使しますが消費電力は駄々洩れです。
総評
「RTX3080Ti」は「RTX3090」とほとんど変わらないパフォーマンスでした。
最近の在庫状況ですが「RTX3080Ti」は「21万円前後」であちこち見かけるようになりました。
メーカーは選べませんが最新のゲームを「4K60fps」で遊ぶなら「RTX3080Ti」の一択です。
ゲーム情勢ですが「E3 2021」で発表された最新ゲームの発売日が「9月~11月」に集中している様子です。
画面を見る限りでは「レイトレーシング」「DLSS」を採用したゲームが多い印象でした。
そこで「RTX3080Ti」を持って最新技術が隅々までご堪能できることでしょう。
ゲームデベロッパーが意図するクオリティー&感動を「RTX3080Ti」で体験してみませんか?
お目通し戴き、ありがとうございました。
AD: N.K
主な仕様
サイズ‐299.9 x 126.9 x 51.7 mm
関連商品
トレンドアイテム
お時間があれば、こちらも目を通して戴けると幸いでございます
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